内容説明
岩手日報に啄木作品が初めて掲載されたのは明治三四年一二月三日。以来、同四四年の百回通信まで一〇年間にわたり、岩手日報は啄木の作品を掲載し続けた。これほど長きにわたり啄木作品を掲載した新聞はほかに見当たらない。だが、両者の関係についてこれまで詳細な研究はほとんどされてこなかった。今回、著者は明治九年から大正初めまでの岩手日報、岩手毎日新聞、岩手公論を隈なく調査。その結果、これまであまり知られることのなかった啄木やその周辺の人物の消息記事、啄木と岩手日報との関係を示す数多くの資料を発見。啄木と同紙との関わり、および啄木結婚式前後の謎行動を探る新事実などを明らかにすることができた。
目次
第1章 石川啄木と岩手日報
第2章 啄木と工藤常象、大助親子
第3章 渋民村の祝勝会
第4章 結婚式前後の啄木謎の行動 仙台から好摩
第5章 岩手日報「白三角」記事の中の啄木
第6章 啄木と福士神川
第7章 啄木と新渡戸仙岳
第8章 啄木と佐藤北江
著者等紹介
小林芳弘[コバヤシヨシヒロ]
昭和20年北海道函館市生まれ。岩手大学大学院農学研究科、北海道大学大学院農学研究科修了。農学博士。元盛岡大学短期大学部教授、社団医療法人康生会鴬宿温泉病院理事、NPO法人石川啄木・宮澤賢治を研究し広める会副理事長、国際啄木学会前盛岡支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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