内容説明
国家と宗教の関係はいかにあるべきなのか?元信者の碩学と宗教専攻の若手研究者が対論した宗教と現代思想の交錯点。
目次
1 旧統一教会問題をどう考えるか(旧統一教会が自民党を支配しているという幻想;宗教研究者たちの不作為;若者たちが宗教を必要とする理由;ポスト「歴史」と「近代の物語」;左派のうしなわれた「物語」と新興宗教)
2 困難な時代に宗教と向きあう(政教分離の歴史的な生成について;宗教を理解するということ;デュープロセスの必要;いまの学生たち;マルクス主義からキリスト教へ;アイドル的共同性の秘密;座標なき時代の発信力;善悪をこえたアニメの世界観)
3 公共的理性と宗教の錯綜(ユートピア主義における「時間の切断」;神道の問題点―ナショナリズムと共同性;宗教と科学は、そもそも対立しない;文化的な特異性と倫理規範のギャップ)
4 国家と宗教の迷宮(マルクスがやり残した国家と宗教の問題;ナショナリズムの宗教性;陰謀論について;カール・シュミットの政教分離論価;われわれに突き付けられた国家主権価)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Oki
1
話が結構、あちこちに飛ぶ印象。 マルクスのところがよくわからない。マルクスは実は宗教は重要...と考えていたということなのか?2024/06/16
Go Extreme
1
宗教犯罪の防波堤になるべき→宗教学の主流になりつつある 入信動機としての「貧・病・争」 個人・居場所を感じられる←役割や自分の存在意義がの可視化が重要 ユ—トピア実現に向けた壮大な物語 リオタール:西欧的な「近代」を正当化してきた「歴史」=大きな物語 救いの物語:トランプ前大統領のMAGA 東浩紀がいう二次制作 成功の体感が中毒に 空虚だから容れられる ラカン:三人の囚人のジレンマ 空虚だから色んなものを容れられる 共通する神話 ロールズ・公共的理性 陰謀論≒宗教の代替物 ホッブズ:世俗的権力+宗救的権力2023/10/20