関西学院大学研究叢書<br> 日常的抵抗への招待―後期新自由主義における子どもと教育

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関西学院大学研究叢書
日常的抵抗への招待―後期新自由主義における子どもと教育

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903127385
  • NDC分類 371.3
  • Cコード C0036

内容説明

活躍、個別最適化、共助を「楽しむ」よう促す現代社会は、「稼げる」能力を日々更新するよう個人にはたらきかける。更新できなければ、自立支援や学習支援などを受けるよう迫る。「私」は、この価値観を内面化し、他人にも押しつけはじめ、自責他害をさらに強めて、ケアの争奪戦に駆り立てられる。この本は、「稼げる個人」とは別の、存在の自由への招待状です。

目次

第1部 生政治としての支援(「支援」という包摂―自己責任への主体化;取り出される「ケア」―ヤングケアラーの構築;なぜケアが問題化されるのか―生政治としての支援の組織化;「自立した個人」という福祉国家の原理的課題―ワークフェア子ども版:学習支援を問う)
第2部 子ども・家庭という戦場(こども家庭庁の「こどもまんなか」政治―後期新自由主義における「ウェルビーイング」;戦後民主主義教育とこども家庭庁のつながり―結婚‐出産‐子育ての奇妙な結びつき;高度経済成長期初頭の家庭における高度化―学卒労働市場の継時的変化を手がかりに)
第3部 教育と市民社会の政治(子どもの「ニーズ解釈の政治」―学力向上とケアの完結体制;「子どもの権利」の使われ方―ベールをかける物語;インクルーシブ教育を考える視点―国連主義を超えて;こども基本法の課題と学校―資本主義的差別をめぐって)
第4部 日常的抵抗への招待(別の生のあり方論序説―アナキズムなるものの「陣地戦」;声の統治と再生―現状を支える/支えない主体;〈われわれ〉への叛逆―全体性の力学と自由)

著者等紹介

桜井智恵子[サクライチエコ]
University of the Philippinesなどを経て、大阪市立大学大学院生活科学研究科博士課程満期退学。博士(学術)。関西学院大学人間福祉研究科教授。専門は、教育社会学、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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katoyann

14
現在の社会で称揚される個別支援は、個人の能力主義を助長する一方で、貧困等が生じる社会構造の問題を不問にするという意味で、後期新自由主義を補完するイデオロギー的実践であるとして、痛烈な批判を展開している。個別支援は教育や福祉において注目を浴びているが、個人にアプローチしても雇用の流動化が激しい資本主義の問題を問わなければ、格差を誤って正当化してしまう実践になりうる。例えば就労支援は、政府が現場に責任を負わせ、雇用の改善を図らないままにしてしまうことにつながる。個別支援が欺瞞に満ちているというのが痛快だ。2026/07/10

Go Extreme

2
新自由主義の病理 後期新自由主義=過度な成果主義+市場原理:子ども=「将来への投資対象」:効率性・自己責任の重視 教育現場の変容 教育=点数化+序列化:学校=競争の場:子ども=孤立+過度なストレス:教員=管理強化 日常的抵抗の提唱 画一的価値観⇔小さなノー:従順な市民⇔主体的個人:受動的適応⇔日常的抵抗=自己の尊厳を守る営み 子どもの未来 子ども=国家の資源:マイナス:子ども=今を生きる尊い存在:=多様性の承認+ケアの連鎖2026/06/07

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