内容説明
ノアの方舟実在説、ツタンカーメンの呪い、アトランティス大陸伝説などの疑似科学的主張を批判的に検証しつつ、科学的な手法による古代史像を提示する。図版１６０点収録。
目次
第７章 ロスト―失われた大陸
第８章 先史時代のＥ．Ｔ．―「古代の宇宙飛行士」幻想
第９章 謎に包まれたエジプト
第１０章 グッド・バイブレーションズ―超能力者とダウザー
第１１章 古い宗教とニューエイジのビジョン
第１２章 本当の過去、真の謎
著者等紹介
フィーダー，ケネス・Ｌ．［フィーダー，ケネスＬ．］［Ｆｅｄｅｒ，Ｋｅｎｎｅｔｈ Ｌ．］
１９８２年にコネティカット大学で人類学の博士号を取得、現在はセントラル・コネティカット州立大学人類学部教授。ニューイングランドの考古学を中心に研究し、ファーミントン川考古学プロジェクトを設立してコネティカット州中北部で調査を進めているほか、一般の人々が人類の過去をどのように理解しているかを分析することにも興味を持つ
福岡洋一［フクオカヨウイチ］
１９５５年生まれ。大阪大学文学部卒（英語学）。翻訳者（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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tama
7
図書館本 下巻は失われた大陸やらダウジングやら、そして初耳の「ニューエイジ」やらが。デニケンの「ミステリー・パーク」には富士通やソニーも出資していたという話に驚愕。アメリカでは進化論は「神の意志に背くから認めない」人達が大量にいる話はもう定番。しかしイエスの墓が日本にあるとかいうのはぜーんぜん取り上げてないね。アジア人のやることは我々には分からん、のかもしれない。2017/01/28
佐倉
4
大学の講義のテキストとして作っただけあって簡易かつ丁寧な一冊。古代史における眉唾な説や捏造について科学的にどのようなアプローチが出来るか、という視点で書かれている。下巻はアトランティスや古代宇宙飛行士説、ノアの方舟の実在への検証と批判がメイン。 興味深い指摘として古代宇宙飛行士説の頁でフォン・デニケンの著作における｢宇宙人の遺産｣とされるものを数えると、南米やアジアがメインでヨーロッパのものは言及していない、という。古代史のロマンの裏にある傲慢……この視点は現代の陰謀論や都市伝説の裏にもあるかもしれない。2022/01/14
OKKO （o▽n）v 終活中
3
図書館 ◆疎い分野のトンデモにはうっかり魅せられ信じちゃいがちだが、自分の専門分野でそれにぶち当たると「なんだこりゃ基本から全く間違ってるじゃないか許せん放置無用」となるのだ、という趣旨で、著者が専門分野である考古学分野のトンデモをきれいに諌める上下巻 ◆人文科学研究は感覚優先理論なしみたいに捉える方々も多かろう、たしかに大学レベルではそこから脱却できない学生のほうが多かろう。かくいう私も泥沼で悩む一人。しかし著者は、考古学において帰納的演繹的に検証することでうやむや感を払拭すべし、と我々を励ましてくれる2014/10/02
印度 洋一郎
3
下巻は、オーパーツやダウジング、創世論など、今なお世に流布し続ける考古学に関連する疑似科学を一刀両断。とは言え、書いてある事は極々常識的に考えればわかることばかり。つまり、いかに常識的な考え方を忌避する人が世の中に多いかということ。終わりの方にも書いてあるが、何もそんなに無理のある考え方をしなくても、歴史は普通にエキサイティングな謎に満ちている。しかし・・・疑似科学への尽きることのない人々の支持を見ていると、人間はこういうものを必要としているのかもしれないと愕然としてしまう。2010/10/23
臓物ちゃん
2
上巻はごちゃごちゃしてそうだから下巻だけ読んでみたという暴挙。トンデモを暴く！って内容なのだが、アトランティスに対する考察は今まで読んできたものの中でも秀逸。上巻も読もうかしらん。2013/05/15
