内容説明
凶作が続き米価が高騰していた天明七年五月、深川の米問屋、相州屋の娘お咲が夢遊病者のように夜半に家を抜け出し、その後を追った兄の佐吉が何者かに刺殺されるという惨事が起きた。お咲は明け方に戻ってきたが、首筋に咬み傷があり、外出したことを覚えていないらしい。南町奉行所隠密廻り同心、香月源四郎が相州屋の探索を始めた矢先、別の米問屋でも同じような騒ぎが…果たして江戸市中を震撼させる奇怪な事件は魔物の仕業なのか。
著者等紹介
加納一朗[カノウイチロウ]
東京豊島区生まれ。中国大連で育つ。二松学舎国文(旧制)卒。教育委員会、編集者を経て60年「宝石」誌に「錆びついた機械」が掲載。同年探偵作家クラブ入会。書記局担当。67年より93年まで協会理事。88年から日本著作権保護同盟常務理事。「蜘蛛たちの夜」「ホック氏の異郷の冒険」などで三七回推理作家協会賞(長編部門)受賞。祖父は明治の作家、山田美妙。文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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