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出版社内容情報
●ジャーナリズム復権のキーワードは「情理」
2005年は、ライブドアのニッポン放送株買収に始まって、マスメディアを揺るがす出来事が頻発した。NHKの番組改変問題と受信料未払いの急増、朝日新聞で相次いだ不祥事など、メディアの信頼は根底から揺らいでいる。特に、活字メディアの前途には、大きな不安が広がっている。これを克服するために、一昨年に亡くなったマスコミ界の重鎮、筑波大名誉教授・青木彰の仲間と弟子たちが結集し、一冊の本を編んだ。
●理想論でも観念論でもない、現実を踏まえたジャーナリズム論
彼らが選んだキーワードは「情理」。青木彰を紹介しながら、観念論とイデオロギーを廃し、ジャーナリズムが世に問う「理」と、ジャーナリストが一人の人間として世から問われる「情」を中心に据え、ジャーナリズムの復権を展望している。
福井惇(帝京大名誉教授)、桂敬一(立正大教授)、音好宏(上智大助教授)、水越伸(東大助教授)、町田徹(ジャーナリスト)、湯川鶴章(時事通信編集委員)、そして青木彰の弟子集団・青木塾出身の現役記者など筆者は多彩。組織や思想的な立場の違いを超えて、ジャーナリズム復権へ、一石を投げ込むという“思い”が伝わってくる。
●ジャーナリストを目指す学生、現状に悩む若い記者に読んでほしい一冊
目次
第1部 青木彰のジャーナリズム(青木彰は何を語っていたか;新聞作りの指揮者として―産経時代の業績;敢えて俗情を己が魂となせ 青木ジャーナリズムの射程にいま浮かぶもの;青木彰紙上評論集)
第2部 混迷するジャーナリズム―その克服のために(原点の再確認がすべての出発点;揺らぐジャーナリズム ネットメディアからの挑戦;循環型情報社会を目指した新しいメディア・リテラシーの展開 ほか)
第3部 メディアの現場で―現役記者の問題意識(新聞ジャーナリズムの「魂」を語り継ぐとき;「組織ジャーナリスト」として;政治報道改革への道―小泉純一郎に負けた新聞 ほか)