内容説明
新型コロナmRNAワクチンは、ステルスパンデミックの中、全世界の人々に希望の光を与えた。ギリギリのタイミングであった。その開発にはカリコ博士を中心に何百人もの科学者の“人間愛”という狂気があった。
目次
DNA二重らせん構造と遺伝暗号
mRNAの発見及びコドン表
COVID‐19mRNAワクチンの開発
修飾mRNAの開発者
mRNAワクチン開発の歴史
LNP開発の歴史
mRNAワクチンの開発
自己増殖型RNA(saRNA)ワクチン
mRNAの細胞内送達
mRNAと脂質ナノ粒子のドッキング
ワクチンmRNAの塩基配列及び製造方法
ヒトゲノム遺伝子の完全解読
RNA:生命の起源
地球の起源:小惑星“リュウグウ”
mRNAインフルエンザワクチン
ある路傍の科学者の軌跡
おわりに:カリコ博士のあゆみ
著者等紹介
吉成河法吏[ヨシナリカオル]
1953年生まれ。福島県立白河高校卒業。東京大学卒業。理学博士(東京大学、生物化学)。第1種放射線取扱主任者。旭化成株式会社、Invitrogen株式会社、神奈川工科大学非常勤講師等。現職:株式会社道元代表取締役社長、医療法人聖友会本部長代理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jj
2
2022年刊。道元代表取締役吉成河法吏氏。23年ノーベル生理学医学賞カリコ博士。新型コロナに対するmRNAワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾に関する発見。mRNAワクチンのパイオニア、多くの研究者や企業の努力によりmRNAワクチン開発され、COVID-19のパンデミックの発生から一年足らずでワクチン接種に至った。mRNAとその運搬体LNPによりmRNAは修飾mRNAという形で、生体免疫システムをすり抜け、細胞質に運搬されるという。本書は図表が多く、3剤比較表による製品特徴はとても参考になる。2023/12/23