内容説明
「わかる」ために生きてるわけじゃないが「わかろう」とするために生きている。制作、故郷、旅、音楽…初めて綴るアーティストの日々。
目次
魔法をかける
もうすぐニューヨーク
君が僕を知ってる
遠くの羽音/村瀬恭子@豊田市美術館
ある夜
ずっと夢を見て安心してた
貧しい国のこと
世喜の詩
マジカデミル
Streets of London〔ほか〕
著者等紹介
奈良美智[ナラヨシトモ]
1959年青森県弘前市生まれ。1987年愛知県立芸術大学大学院修了。1988~1993年ドイツ国立デュッセルドルフ芸術アカデミー在籍。1993年A.R.ペンクよりマイスターシュウラー取得。1995年名古屋市芸術奨励賞受賞。1998年カリフォルニア大学ロサンゼルス分校(UCLA)にて3カ月間の客員教授を勤める。2000年までケルンにて制作活動をおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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どんぐり
56
これまでいろんな場所で、奈良さんの作品を見る機会があった。去年はせっかく青森に行ったのに、残念ながら、あのツリ目の女の子に会わずに帰ってきた。本書は2009年から2102年にブログ「奈良美智の日々」とTwitterに書かれたものがもとになっている。「作品を見せたい!という欲望が、作りたい!という欲望を超えたらおしまいだ」「展覧会のために!って描くのはいやだ。当たり前だけど、描きたいから手が動いて描く!ってのが良い」「僕はポップという言葉で自分の作品がくくられるのが嫌でしょうがないのだけども、仕方のないこと2015/01/12
コットン
11
ソウルメイトが購入し、お先に読破。『「絵」を「曲」に置き換えると目の前にいる人々に向かって心を込めて歌うような。広めるってことをしたいとは思わないけど、自然に広まっていくのはすごく好きだ』と言う日々の文章が音楽好きな奈良さんの内なる声に似合っている!!2012/07/15
魚京童!
7
絵は好きだけど、文字は嫌いだな。2014/02/02
nizimasu
6
奈良美智さんの文章をまとめて読める貴重な著作。その文章は絵画同様、どこか素朴だけど毒がある。そして、何よりも誠実だ。ただただいい作品をつくりたい。言葉の表現はかわれどその言葉の端々からあふれるのは圧倒的な創作意欲だ。湧き出てくるものをオブラートに包まず言葉にする。そこがいい2012/07/23
paseri
5
再読。奈良さんの紡ぎ出す文章はとても瑞々しくて、読んでいて心地よいです。もがきながらも常に前を向いて進んでおられる奈良さんの姿勢に、自分はどうありたいのか問わずにはいられませんでした。しかしいつも描かれる「ひと」の絵は女の子じゃなかったんですね!芸術家が表すものを自分のものさしで見ると、齟齬が生じてしまうのもまた面白いことです。2015/04/15