内容説明
香川県の小さな町で養豚場を営むおっちゃんと１２００頭のブタの日々の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
134
図書館本。香川県の小さな町で、養豚場を営むおっちゃん（上村宏氏）とブタの写真集。著者はプロのカメラマンではなく、市役所の職員さん。おっちゃんはブタにストレスを与えないよう、一頭ずつ大切にのびのびと飼育。毎朝3時半に起き、1200頭ものブタの面倒をほぼ夫婦2人で見ているそう。ビール片手にタバコの煙をくゆらせながらお世話をする自然体なおっちゃんと、愛らしく幸せそうなブタの写真にとてもほのぼのする。その後おっちゃんは体調を崩されて、残念ながら廃業したそうだけど、素敵な写真を残してくれて感謝の気持ちでいっぱい。2021/09/18
ガクガク
72
香川県で養豚を営む「おっちゃん」こと上村さんのまさにブタまみれ、ブタを慈しみ、ブタと共に生きる姿を活写した写真集。著者は仕事で上村さんと出会い、人柄に惚れて以来10年間おっちゃんとブタを撮り続けた。写真から溢れ出るのは「愛」そのものだ。愛らしい表情のブタに寄り添い、頬ずりをし、ふところに入れ、「ブタ枕」かはたまた腹に子ブタを乗せてお昼寝・・・。待て待て、これはペットじゃないのだ。出荷するためのブタを果たしてここまで愛せるのか？ここに写し出されるのは、養豚を超えた養豚、人と家畜の関係を根底から揺さぶる写真。2014/12/31
kinkin
59
なんて可愛いブタたちだろう。おっちゃんに腕まくらやだっこされて眠る子豚の幸せな顔、ブタ達の前でギターを弾くおっちゃん、ビールを飲むおっちゃん、いずれは、人間に食べられてしまうブタではあるが、おっちゃんに育てられてきっと幸せだったに違いない。読んでいる方も、嬉しくなったり、すこし寂しくもなったり、でも素敵な写真集には間違いない。2014/06/13
AKIKO-WILL
48
モノクロでぶたと戯れているおっちゃんの表情がインパクトあり、気になってました。ページをめくれば、ぶたと戯れて必ず口にはくわえ煙草しているおっちゃん。タバコの灰が…長い…子豚の世話もしながらくわえ煙草しているおっちゃん…ぶたとおっちゃん、たまにサルとおっちゃん、たまに犬とおっちゃん、うしとおっちゃん、ぶたをみると思い出す。うちの父方の祖父も養豚場やっていた。小さい時はぶたが怖くて…ぶーぶーの鳴き声とエサの臭いが強烈で近寄れなかった。この写真集見るとぶたって案外可愛いんだ。ぶたさんゴメンなさい。2016/09/17
国士舘大学そっくりおじさん・寺
44
題名通りの写真集。香川県で養豚を営んでいた御夫妻。２人で1200匹の豚を育てていた当時を撮影したものだが、愛情を感じる素晴らしい写真集だ。豚は醜い動物のように言われるが、この本を見れば可愛い顔をした可憐な動物だとわかる。人間の方がよほど醜い。豚達が何とも良い表情をするのだ。表紙のおっちゃんは御覧の通り一見冷徹な眼差しだが、豚に対すると慈愛に満ちた目になる。奥さんも可愛らしい。夫妻の家に豚の置物のコレクションがあるのが見える。食肉という殺生の中にも愛がある事を知らなくてはいけないと思った。お勧め。2014/06/10
