内容説明
例えば、「眼球の動きが不器用で黒板を写すのが苦手」「空間や形をとらえる力が弱く、漢字の書き間違いが多い」「視覚的な情報を手や体の動きと連動させる力が弱く、書いた文字の形が崩れ、枠からはみ出してしまう」などのつまずきがある場合、視機能や視覚認知の弱さが原因であることが多く、専門的な訓練や学習上の教育的支援が必要となります。目の問題がありそうな子どもに関する疑問をお持ちの保護者や学校の先生、教育や福祉、その他の分野の専門家の方に少しでもお役に立てるのではないかと思い、執筆しました。
目次
0 「見る力」に弱さがある子どもを理解するためのはじめの一歩
1 「見る力」って、どういうこと? 基本編(生まれてから、目はどのように物をとらえていくようになるのですか?それが子どもの実際の生活とどう関わっているのですか?;「見る力」が弱いと言われました。何か診断名がつくのでしょうか? ほか)
2 「見る力」をつけていこう! ビジョントレーニング編(「見る力」に弱さがあると言われました。何歳くらいまでにビジョントレーニングを始めれば効果がありますか?;ビジョントレーニングをすると、本をすらすら読めるようになりますか? ほか)
3 「見る力」の弱さに対する具体的な支援・配慮編(文章を読むときに行を飛ばしたり、同じ行を読んでしまう場合は、どんな配慮や支援をするといいでしょうか?;黒板の内容やドリルの問題をノートに書き写すのにとても時間がかかったり間違えたりする場合は、どんな配慮や支援をするといいでしょうか? ほか)
著者等紹介
奥村智人[オクムラトモヒト]
1974年生まれ。三重県出身。キクチ眼鏡専門学校卒業。米国パシフィック大学オプトメトリー修士課程、教育学修士課程修了。現在、大阪医科薬科大学小児高次脳機能研究所・大阪医科薬科大学LDセンターにてオプトメトリストとして、子どもの視覚能力の評価、視覚トレーニングを実践するとともに、視覚発達と学習についての研究を行う。American Academy of Optometry認定(FAAO)、College of Optometrists in Vision Development認定オプトメトリスト(FCOVD)、特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)、公認心理師、医学博士
三浦朋子[ミウラトモコ]
1979年生まれ。愛知県出身。南山大学文学部卒業。キクチ眼鏡専門学校専攻科卒業、同研究員課程修了。現在、清恵会病院堺清恵会LDセンターにて、子どもの視覚能力の評価、視覚トレーニングを実施している。JOA認定オプトメトリスト、特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S‐SV)、公認心理師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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