感想・レビュー
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AsK
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18世紀のイタリアの版画家、建築家であるジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージによって1765年に出版されたものの訳本。本稿は全三部構成でこれに訳者の注釈、またピラネージ研究者の岡田氏の論文を収録しているものである。第1部は建築に装飾がいかにして必要なのかをピラネージが独自の解釈で熱く語るもの。第2部はピラネージの作品を取り上げて批判した古代ギリシア優位派のマリエット氏に対抗して書かれたもの、第3部に関しては未完で終わっている。またイタリア語の原文や、当時用いられた版画の図版まで掲載されている。2011/12/27