内容説明
原発災害の悲惨さは、今なお、先の見えない、果しない苦悩を抱えて。
目次
みえない霧の中で
ゆめ
長き不在
八十才のつぶやき(※方言による書き出し)
泣き言
壁飾り
泣かせるじゃないか
神さまとんぼ
希望
どくだみ〔ほか〕
著者等紹介
藤島昌治[フジシママサハル]
1946年満州に生まれる。1992年、地域の大人と子どもの体験の場「きまぐれ大学」(任意団体)学長。2011年3月11日、東日本大震災による原発事故で新潟三条市に避難。同年10月末、南相馬市鹿島区仮設住宅入居、自治会長となる。以後仮設住宅で全国のボランティアに支えられ数々の催しを行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちえ
42
東日本大震災による原発事故で新潟三条市に避難、後に移った南相馬市鹿島区の仮設住宅で自治会長をしながら綴った言葉。とくに人生の終盤で無理やりふるさとから引き離された高齢者への眼差し、思いが心に響く。2016年3月11日発行、現在も進行形であるフクシマと人びとのことを思わされる。2020/10/16
Tatsuhito Matsuzaki
0
南相馬市の仮設住宅に住む著者の詩に 写真家菊池和子さんのモノクロ写真が静かに寄り添います 怒りや絶望 辛さや寂しさを綴る詩は切なく 笑いや明るさを装う詩には胸を締め付けられます 2016年3月11日発行2016/09/18
のせち
0
天然資源がない日本において核の利活用は避けては通れない道だと思っていた。しかしフクシマから引き離された人々の苦悩に触れるてはじめて、3.11や原発事故でさえも他人事として処理していたことに気付いた。簡単な文章と白黒の写真だけだが、読者に強烈な印象を与える本である。2022/11/20