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内容説明
100余年前、春採アイヌ学校の教師・伝道師の永久保秀二郎がいきいきと記録した当時のアイヌの“言葉”と“伝承”―。その貴重な集録を20年の歳月をかけて読み解いたアイヌ語・アイヌ文化研究に資する労作。
目次
『アイヌ語雑録』解題
語彙の部(アイヌ語未記載の語)
伝承の部(アイヌの教訓;カムイノミシノツサア;タプカラ;アイヌの伽噺;明治天皇崩御;カムイラン;ウララシュイ;ホイヤホイヤ;歌謡以外)
アイヌ語方言の地域性(日高東半部、北海道東部・北部のアイヌ語方言に包含すると思われる語;日高西半部、胆振、北海道中・西南部のアイヌ語方言に包含すると思われる語)
参照文献の影響(近世の文献類と近似性が高い語;バチラー辞典の語と近似性が高い語)
著者等紹介
中村一枝[ナカムラカズエ]
1931年(昭和6年)北海道釧路市に生まれる。北海道学芸大学2類修了。日本大学文学部卒業。釧路市役所職員、釧路市立共栄中学校教諭、釧路短期大学附属高等学校非常勤講師を勤める。釧路アイヌ文化懇話会、札幌女性史研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽんくまそ
4
釧路に聖公会が建てた春採アイヌ学校の教師が収集して記したアイヌ語集。現代の知識から見て不思議な記述も多いので、北海道・樺太・千島での他者によるあらゆる古今アイヌ語記録と比較した類推を加えた本である。一日2ページずつ読んでようやく読了。xxの誤りであろう、も多いが、江戸時代の記録に類似語と思しきものがあったりする。永久保氏と中村さんに好感が持てるが、読むのはたいへん。春採湖はトンボがたくさん飛んでいたのどかな訪問の思い出がある。機会があれば学校跡地を探して訪ねてみたい。2022/04/01