内容説明
経験と記憶はどう語られていくのか。日本人/日系人の歴史と物語を社会学・歴史学・心理学・文化人類学、多様な方法論で読み解く。―「継承」をめぐる今日的課題。
目次
第1部 日系人の歴史(カリフォルニア日系人の歴史;ハワイ日系人の歴史;カナダ日系人の歴史;歴史学における史料としての言説―集団の歴史と個人の歴史のあいだ)
第2部 個人史と語られる歴史(「日系移民の歴史のストーリー」を伝えるということ―カナダ日系人三世の場合の語りの会話分析;ハワイ日系・沖縄系移民の家族が織りなす「物と物語」への文化人類学的アプローチ;ある日系二世聞き取り―ハワイにて)
第3部 ナラティヴ・表象・展示(もの語りとビジュアル・ナラティブ;喪失と再生のビジュアル・ナラティブ;ミュージアムにおける「ナラティヴ」の展示―日系人ミュージアムの展示比較からみる日系人表象のあり方)
第4部 ものと記憶とアイデンティティの会話分析(会話の記述法について;会話分析と日本人と日系人の物語;展示物との相互行為―日系人ミュージアムのインタラクションの考察から;「大変同情しています」―自己物語における言語的行為と身体的行為の相互的構成;全米日系人ミュージアムの会話分析)
著者等紹介
山崎敬一[ヤマザキケイイチ]
埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授。1956年生まれ。博士(文学)。専門は社会学、エスノメソドロジー、会話分析、ヒューマンロボットインタラクション
やまだようこ[ヤマダヨウコ]
立命館大学特別招聘教授、京都大学名誉教授。1948年生まれ。専門はナラティヴ心理学、生涯発達心理学、質的心理学
山崎晶子[ヤマザキアキコ]
東京工科大学メディア学部准教授。1963年生まれ。専門は相互行為分析、社会学、ワークプレーススタディーズ、ヒューマンロボットインタラクション
池田佳子[イケダケイコ]
関西大学国際部教授。1975年生まれ。2006年ハワイ大学よりPh.D.を取得。トロント大学、名古屋大学などで教鞭を取った後、現職。専門は国際教育、外国語(英語および日本語)教育、会話分析、エスノメソドロジー研究。ヒューマン・ロボットコミュニケーション、政治コミュニケーション、教室における相互行為、マルチモーダル分析の視点を取り込んだミクロな研究を行っている
小林亜子[コバヤシアコ]
埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授。1983年東京大学文学部西洋史学科卒。フランス国立社会科学高等研究院D.E.A.(歴史学・文明学)。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。専門は歴史学(フランス近代史・社会文化史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。