内容説明
甘えか?自律か?「甘えていないで自分でやりなさい!」家庭で、学校で、教育の前提とされている“甘えを脱却して自律に至る”ことの自明性を問い直す。二項対立を超え、ポストモダンのその先をまなざす気鋭の教育学者たちによる渾身の論文集!
目次
「甘え」と「自律」の教育学のために―道徳の個人性からケアの関係性へ
第1部 「甘え」の教育学(「甘え」の教育学のために―「甘え」概念の内包と外延;自律と他律のあいだで―「甘え」理論における能動性の問題;「甘え」理論と西田哲学―「甘え」の両義性と母子関係へとまなざし;「甘え」理論と日本の近代―アイロニーとしてのポストモダニズム)
第2部 「自律」の教育学(「自律」の教育学のために―教育における「自律」論の現在;保育における子どもの「自立」とは?―発達の関係論的アプローチによる再考;「自律」観の転換に向けて―カントの反省的判断力論をめぐる諸解釈から;「ケア」は「自律」を超えるか?―教育目的論からの検討)
交錯する地平―「甘え」の人間学と「自律」の教育学と
著者等紹介
下司晶[ゲシアキラ]
日本大学文理学部教授。1971年生まれ。中央大学大学院文学研究科教育学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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