内容説明
世界で最も革新的な姦通文学。西欧中世の騎士道物語との比較や中国の統治理念にもとづく天皇制批判などの分析を通し『源氏物語』の政治性を浮き彫りにする。
目次
第1章 姦通文学の系譜―王妃との愛(王妃との姦通;トリスタンとイズーの物語 ほか)
第2章 『源氏物語』と姦通―源氏と藤壺(「桐壷」巻の意味;予言の成就 ほか)
第3章 源氏と柏木・女三宮の姦通(源氏の驕りと誤算;柏木(衛門督) ほか)
第4章 『源氏物語』の革新性(姦通文学の政治学;源氏物語における男児の誕生 ほか)
第5章 『源氏物語』は奇蹟か?(姦通文学と検閲;宮廷文化と王妃との愛 ほか)
著者等紹介
キムラ・スティーブン,千種[キムラスティーブン,チグサ]
京都女子大短期大学部英文科卒、オックスフォード大(セント・アン・カレッジ)、ブリティッシュ・コロンビア大(カナダ)修士号、カンタベリー大学にて博士号。現在、カンタベリー大学教授、早稲田大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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