出版社内容情報
この小さな書物は、奥村雄樹の《ジュン・ヤン 忘却と記憶についての短いレクチャー》(2011)という作品をめぐるささやかな論考と、若干の作品図版からなっている。その意味で、 本書はこの《ジュン・ヤン》という作品の外に、ある余分な位置を占める一冊だと言えるだろう。……
付随的/非付随的といったタイプの二者択一は、本質的なものと非本質的なものを性急に画定しようという態度にも似た、どこか素朴な思考の形式に属している。そのような付随的/非付随的という二者択一が困難になるような場面へと向けて本書は執筆されている。……
本書の導きとなる幾つかの言葉̶subtitle, shifter, becoming, parasite̶は、そうした従属/非従属という図式に抵抗するためのささやかな概念の群れである。
(「はじめに」より抜粋)
Contents
はじめに
0
1 サブタイトル
1-1 副題
1-2 字幕
2 シフター
2-1 人称代名詞
2-2 翻訳可能性
2-3 翻訳不可能性
3 ビカミング
3-1 類似と変容
3-2 LとR
3-3 河原温と山辺冷
3-4 河原温と奥村雄樹
4 パラサイト
4-1 寄食者
4-2 サイト
4-3 ジュン・ヤン
目次
1 サブタイトル(副題;字幕)
2 シフター(人称代名詞;翻訳可能性;翻訳不可能性)
3 ビカミング(類似と変容;LとR;河原温と山辺冷;河原温と奥村雄樹)
4 パラサイト(寄食者;サイト;ジュン・ヤン)
著者等紹介
星野太[ホシノフトシ]
1983年生まれ。美学、表象文化論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。現在、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属共生のための国際哲学研究センター(UTCP)特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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