内容説明
井坂洋子の詩の世界へつながる自叙伝的エッセイ。
目次
雨樋の羽根
父の自転車
うるわしい鱗粉
赤い糸の痛み
四匹の猫の話
袖ふれあうも
彫像のように
平和な旅
鉢植えのホーム
夕ごはんの時〔ほか〕
著者等紹介
井坂洋子[イサカヨウコ]
1949年、東京生まれ。上智大学文学部卒業。詩集『GIGI』(1982、思潮社・H氏賞)『地上がまんべんなく明るんで』(1994、思潮社・高見順賞)『箱入豹』(2003、思潮社・藤村記念歴程賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まみ
9
このかたの詩は読んだことがないのですが、本のたたずまいに惹かれて読んでみました。感性をことばにうつしかえる力を感じた。引用されたかずかずの詩に新しい出会いがあったのもうれしかったけれど、とにかく添えられた文章がよかったです。女性ならではの話もたくさんあり、特に出産の直後の赤ん坊を見せられた時に「内臓の一部を見せられたような気恥ずかしさ」を感じたこと、妊娠中の神経過敏になるようす、いろいろ自分自身のことを思い出した。高橋千尋さんの装画と挿絵がとても素敵。「台所の隅の忘れられた豆は夜健やかに発芽する」という一2012/11/17
チェリ
4
先人の詩と、それにまつわる井坂さんのエッセイという構成になっている。彼女の選詩センスは良いな。エッセイもぐいぐい読んでしまうものばかり。この本を手掛かりに読んでみたい詩人をいくらか発見できた。2013/12/07
メルセ・ひすい
2
14-54赤54死んだネコについて書いたものをベットで よみかえしていると ドアが小さく開いて誰か入ってきた 足音はきこえなかったから 風か ふしぎなことに メモが一枚 どうしても見当たらない サイト゛テーフ゛ルのうしろ 椅子の足もと をかしいわね 今しがたまであったのに 思いついて ベットの下に手をさしこむ すると あ! わたしの指は 柔らかい 毛ぶかいものに たしかに さわったのだ のぞきこむのはよそう そこにいるのは あの子にきまっている でものぞいたら きっと スリッハ゜のふりをするだろうから2011/01/24
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