感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
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鳥取県南西部の日野町・日南町で江戸時代末期から明治・大正・昭和とたたら製鉄で日本の製鉄業を支えてきた近藤家をモデルにした小説。たたら製鉄の様子がよく伺える。時代の変化とともに経営に反映させていく苦労も描かれていてよかった。日清・日露戦争では上層部のちょっとした対応一つで救われた命も多かっただろうのに残念だ。主人公・りんさんの奉公、結婚など生涯を通して、苦難も受けながら救われることも多かったのは人柄のよさ故だろう。終盤は涙を誘われつつ読み進めた。2019/10/15
栞
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図書館本。舞台となった根雨はドライブ圏内だし、たたらにも家族が少し関わったことがあるので、身近に感じて何気なく借りてみたらとても良かった。こんなにページ数内容共に充実した読み物は久しぶり。この本はぜひ手元に置いて読み返したいし、今度根雨を歩いてみようと思う。2019/02/01




