感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kenji Suzuya
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物理学・生理学・行動主義的心理学などの精密科学的にではなく、現象学的に運動をとらえようとする。その核心は、運動における「動ける感じ(動感、キネステーゼ)」の感覚、「感覚しつつあること」にこそあるという。そしてその動感によってこそ、コツやカンの伝承は可能になる。その観点から、「コツやカンは自得すべき」という芸道思想を排し、自らが動感を得る創発作用を分析し、それを通じて他人にコツやカンを生成させる促発作用をよく分析し、それに習熟することが必要だとしている。2012/12/23