目次
美し過ぎる幻想の地―オアシス都市シラーズ
天に向かって立つ岩と魂―カッパドキア
野の果ての白い教会
極北の湖の岸で
タクラマカン、光り輝く静寂の土地の魔法
黄河
エフェソス
ベナレス、畏るべき場所
エローラの飛天女、反重力の夢
カトマンズの摩訶不思議〔ほか〕
著者等紹介
日野啓三[ヒノケイゾウ]
1929年6月14日東京都に生まれる。小・中学校時代を現韓国で過ごし、敗戦で引揚げる。1952年東京大学文学部社会学科卒業。読売新聞社入社。外報部勤務の傍ら文芸評論を執筆。外報部記者として韓国、ベトナム特派員を体験する。1966年「向う側」で小説デビュー。1974年「此岸の家」で平林たい子文学賞、1975年「あの夕陽」で芥川賞、1982年「抱擁」で泉鏡花文学賞、1986年「夢の島」で芸術選奨文部大臣賞、「砂丘が動くように」で谷崎潤一郎賞、1992年「断崖の年」で伊藤整文学賞、1993年「台風の眼」で野間文芸賞、1996年「光」で読売文学賞をそれぞれ受賞。また、2000年に日本芸術院賞を受賞
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感想・レビュー
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アルクシ・ガイ
4
写真がすばらしい。幼き日に、海外の事物の写真を食い入るように見つめ、この中に入ってしまいたいと熱望していた。あれと同じ写真なのだ。なにが似ているのだろう。カメラの古さ?撮影者の何気無さ?とにかく、日野啓三に興味がない人も、写真だけでも見る価値がある。2021/06/20
カラシニコフ
0
写真と文章、ありのままに見た風景を、著者特有の言語感覚を用いながら、綴った晩年の作品のように思えました。ユーラシア大陸という一続きの場所でも、所々違うものが垣間見られて面白かったです。ジャーナリズムとヒューマニズムの融合を感じられました。美しい風景の羅列で、形は変わっているのかもしれないが、実際目で見て確かめてみたいと思いました。2021/05/01