内容説明
「本当に魔法の世界だった。襖が開くと同時にいつも新たな世界が広がっていた。その中で私は、不思議の国のアリスのように次から次へと驚きを味わった。」(本文より)斬新、恍惚、不思議の国。京の庭、未知の美との出逢い。フランス人日本庭園史研究者が過ごした、10年間の京都。
目次
第1部 庭との出逢い(内と外;縁の話;天下の至楽―夏目漱石の縁側;庭との出逢い;地獄へ;和洋折衷)
第2部 京の庭(額縁の中―圓通寺の庭;雨の降りける日―重森三玲の庭;腐海にて―植治の庭;不思議の国―小堀遠州の庭;京なつかしや)
著者等紹介
マレス,エマニュエル[マレス,エマニュエル] [Mar`es,Emmanuel]
フランス出身。パリのINALCO(フランス国立東洋言語文化学院)で日本語・日本文化を学び、修士を取得。その後、京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科博士後期課程修了、工学博士。専門は日本建築史、日本庭園史。奈良文化財研究所文化遺産部客員研究員。日本庭園学会会員。著書に『縁側から庭へフランスからの京都回顧録』(あいり出版)。共著に『Vocabulaire de la spatialite japonaise 日本の生活空間』(CNRS Editions)。翻訳に『L’art culinaire au Japon(日本の食文化史)』(Lucie editions)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みみりん
4
フランス人日本庭園史研究者が10年間日本に滞在し帰国後の京都回顧録。小堀遠州、重森三玲、無鄰菴等が出てくる。やはり重森三玲の庭園美術館や無鄰菴は行ってみたい。著者の思い出深いという圓通寺も訪れてみたい。2022/03/21
Junko Yamamoto
1
随筆のような内容であるが、庭 と 園 の違いなど本質的な切り口もあり、新鮮な支店を得られた2022/11/29
Takeda Masaru
0
日本人の私より、エマニュエルさんの感動の仕方、日本の歴史、文学、茶道などアンテナの張り方が、素晴らしくて、面白かったです。この本に出会ったのも縁ですね。2018/03/19