ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784901868051
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

70
犬好きの方は絶対に読まないでください。『ヘンゼルとグレーテル』のようにボスニア人に唆されて飼い主、コウフクロウ氏に捨てられた澄んだ瞳を持つ雑種犬、ティモレオン。『名犬ラッシー』と『母を訪ねて三千里』を合わせたような作品ですが、彼に待ち受ける運命は残酷で不条理な人生そのものでした。しかし、彼が途中ですれ違う人々の悲しくも生きづらく、そして美しい所もある人生の魅力的な事!天涯孤独となった中国系のマイちゃんと自分を勝手に捨てた女の為に焼身自殺未遂をするも立ち直りつつあるレオナルド・ダ・ヴィンチ君の話が特に好き。2017/04/13

F

17
時に醜悪で奇っ怪、でも時に切なくなるほどに優しく美しい。そうそう、世界ってこんな感じ。2012/06/07

きゅー

13
コウクロフトはティモレオンという雌犬と暮している。そんな彼を訪れた自称「ボスニア人」。彼はコウクロフトと一緒に暮らし始める。2部構成だが、この小説の魅力は第2部にある。様々な人間に焦点が当てられ、彼らの悩み、愛情、期待が浮かび上がる。地雷によって傷ついた少女の恋心、障害をもった少女へ寄せるクラスメートの愛情etc 個々の物語の完成度もさることながら、それらが全体を通して本作を繋ぐ横糸にもなっている。魅力的ですばらしい作品だが、結末のせいで好みが分かれるだろう。非常に後味の悪い結末を覚悟しなければならない。2017/09/13

つちっち

12
豊崎由美オススメの名犬ものと言うことで読んでみた。 作者ダン・ローズは読者の想いには一切応える気がないようだ。コウクロフトの身勝手さ、ボスニア人のクズっぷり、二人とも最低だ、最低で残酷で救いのない結末だ。 二部にあった短編はどれも良く、こちらも容赦無いのだけどまぁ人間同士の話だし、とくに『ジュゼッペまたはレオナルド・ダ・ヴィンチ』は珠玉。2021/10/12

syachi

4
どうしようもなさ、理不尽さを感じるがそれでもなぜか綺麗。いやほんと不思議ね。犬loveな人にはちょっと勧められないかもだけど。2017/08/06

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