内容説明
本書は、イギリス海軍航空隊博物館(Fleet Air Arm Museum)にあるCorsair KD431にまつわるさまざまを載せた書物である。第2次世界大戦時においてアメリカで生産された各種軍用機には名機の誉れ高いものが数々ある。その中で本書のこれは多くの伝説を伝えながら唯一の生き残りの機になるほどの数奇な運命を伴って今日まで位置づいてきた。そして機体の旧規をはじめ、機にまつわる物語の細部までも検証究明しながらその詳細がまとめられている。それは将に近代遺産・産業遺産の保存や活用を示した一つの典型と考えられる。
目次
まえがき 画期的プロジェクトはこうして始まった
第1章 “少尉殺し”と呼ばれた戦闘機チャンス・ヴォートF4Uコルセア
第2章 イギリス海軍航空隊のコルセア
第3章 セイロン島からの帰還
第4章 大いなる挑戦
第5章 ステップ・バイ・ステップそして見えてきたもの
第6章 コルセアのパイロットは語る
あとがき 2005年のロールアウト
著者等紹介
モリス,ディヴィッド[モリス,ディヴィッド][Morris,David]
イギリス海軍航空隊博物館(ヨーヴィルトン)学芸員。1981年に技術者見習生として同博物館に。現在、航空機担当学芸員として航空機保存部門を率いている。サマーセット在住。自然保護活動、郷土史研究、ヴィンテージバイクの運転など、多彩な趣味を楽しむ生活を送っている。2009年からボーンマス大学保存科学部の客員研究員。2008年1月には国立文化財機構東京文化財研究所で行なわれた「第21回近代の文化遺産の保存修復に関する研究会航空機の保存と活用」で、“World War 2 Aircraft‐Museum Object?Antique?or an Archaeo‐logical Site?”(第2次大戦の航空機とは:博物館の展示品、アンティーク、それとも遺跡?)と題した講演を行なった
苅田重賀[カンダシゲヨシ]
1965年生まれ。大阪大学文学部卒業。(財)日本航空協会航空遺産継承基金事務局で航空関連の歴史資料の保存に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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