Ferris books<br> 主人公はいない - 文学って何だろう

Ferris books
主人公はいない - 文学って何だろう

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  • サイズ 新書判/ページ数 182p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784901713139

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

56
文学に高級も低級もない…日頃そう思っていても強い自信があるわけではない。改めて「携帯小説も漫画も立派な芸術だ」と宣言されてみると、そう言い切るのがいかにすごいことかと思う。良い作品とは自分にとって価値のある作品なのだ。予め設定された主人公など存在しない。主人公も読者が作る。文学とは読者によって意味が生産されるものだという考え方は、私を限りなく勇気づけてくれた。筆者曰く、主人公と言ったら負けだ! 主人公と言いたくなるけど、言ったら負け…この覚悟は立派だと思う。理屈ではない。これは生きるための実践の書なのだ。2016/08/19

小説大好き

1
「文学は何かの役に立つの?」という私が人生をかけ悩んでいる問題の提起から始まるため、その「解」が得られるならと縋るような気持ちで読み進めましたが、本著はそういう「文学とは? その価値とは?」というテーマと早々に距離を置き、夏目漱石論に終始してしまいます。漱石を例として文学の意義を実証してるつもりなのかも知れませんが、「文学は社会の役に立たない道楽学問である」という社会通念の深刻さを過小評価しています。著者は文学に価値があるという前提を全く疑ってない故に、この問題と真剣に向き合えていないのだと私は思います。2022/08/05

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