内容説明
啓蒙時代の後期にあたる十九世紀初頭、大英博物館に「エルギン・マーブル」と呼ばれる一群の大理石像が展示された。駐トルコ大使のエルギン伯がギリシアのパルテノン神殿遺跡から持ち帰ったこれらの群像は、ヨーロッパの造形芸術にも大きな影響を与えることになる。大理石群像をめぐる人間模様と、群像の文化的価値を実証的に論じた書。
目次
第1章 パルテノン・マーブルの歴史(アテナイとアクロポリスの神殿;エルギンの時代のアテナイ ほか)
第2章 エルギンと大理石群像(エルギンの決意;啓蒙思想の潮流と古代遺跡 ほか)
第3章 フィガーリアン・フリーズとポートランドの壷(『ザ・タイムズ』紙が報じたフィガーリアン・フリーズ;コッカレルの記録 ほか)
第4章 エルギン・マーブルの購入(逆風から順風へ;パンを買うべきか石を買うべきか ほか)
著者等紹介
西山清[ニシヤマキヨシ]
1949年(昭和24年)、東京都に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程中退。同志社大学専任講師を経て、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。学術博士。専攻、イギリス・ロマン派文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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