内容説明
ロシアの風土に生きる人々の暮らし、笑い、活力そして、懐しさ。めくるめく色彩に満ちた、いまのロシアが、立ち上がるエッセイ集成。
目次
第1章 社会編(二二のプロムナード;モスクワのモグラ・カルチャー;美女と詐欺師 ほか)
第2章 文学編(響きあうことば/予言することば;文学のかなでる音色を聴く;二葉亭に恋して ほか)
第3章 芸術編(「ロシアの女」―美の十選;衣服の二重性―ラーマノワの挑戦;『この道は母へとつづく』―アンドレイ・クラフチューク監督 ほか)
著者等紹介
沼野恭子[ヌマノキョウコ]
東京外国語大学教授・ロシア文学、比較文学、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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pohcho
53
ロシアとロシア語圏の文化や文学についてのエッセイ集。サモワールでお湯を沸かし紅茶を淹れて客をもてなす、かつてのロシアの優雅な暮らしに憧れる。砂糖をかじりながらお茶を飲むという習慣もあったそうで、小説「ペンギンの憂鬱」には老人が砂糖をかじりながら緑茶を飲む場面があるとか。ドストエフスキーの生涯を題材にした小説「バーデン・バーデンの夏」の発見秘話は驚き。あとがきの「投壜通信」という言葉がとても心に響いた。おこがましいけど、私のレビューも誰かの心に届くといいなと思う。とても豊かな気持ちになれるエッセイだった。2020/07/15
tama
2
全く知らない分野なので面白かった。紹介されている小説を幾つか買いました。2022/02/03