内容説明
秋田県横手市の安アパートで男が何者かに毒殺された。歯科医のカルテから、被害者は横浜の会社の経理係で、一億四千万の公金を横領し、行方をくらましていたことが判明した。警察は、公金詐取には複数の人間がかかわっていて、その仲間割れが殺人にまで至ったとの見方を強め、捜査網を全国に拡げた。やがて、長い髪の美女が容疑者として浮かんできたが…。東京・大阪を結ぶブルートレインを利用して殺人者が築き上げた巧緻なトリックとは?アリバイ崩しに冴えを見せるルポライター・浦上伸介の活躍を描く傑作長編。
著者等紹介
津村秀介[ツムラシュウスケ]
横浜生まれ。出版社編集者、神奈川新聞嘱託、週刊新潮ルポライターを経て、1982年「影の複合」でデビュー。アリバイ崩しの名手として人気を博すが、2000年9月死去。作品は「山陰殺人事件」「浜名湖殺人事件」などの浦上伸介を探偵役とするシリーズの他、純文学とミステリーの融合を試みた「裏街」「孤島」など多数
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