内容説明
ミステリー作家の吉本紀子は、週刊誌の仕事で夏の京都を訪れた。取材の目的は、嵯峨野に住むある女性の父親の失踪事件を調査するためだった。女性の知らないうちに、父は死亡したことにされ、莫大な財産はすべて人手に渡っているらしい。だが、死んだはずの父親が嵯峨野の山中で目撃されたというのだ。犯罪の匂いを感じ取った紀子は、早速、父親の死体が発見されたという天橋立へ向かったが、その矢先、殺人が…。歴史と自然に彩られた名勝の地で起きた惨劇の結末とは…。注目の気鋭が渾身の筆で書き下ろした傑作長編。
著者等紹介
石川真介[イシカワシンスケ]
福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。1993年「不連続線」(光文社文庫)で第2回鮎川哲也賞を受賞。現在、トヨタ自動車(株)生技管理部門で活躍中。福井県ふるさと大使、鯖江市ふるさと大使
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