出版社内容情報
ウィル・キムリッカの多文化的市民権論を手がかりに、闘争に充ちた現代世界の最も重要かつ緊急の課題を探求する。マイノリティの文化的特殊性を認めることと、普遍的人権概念に基づく社会統合とは、いかにして共存可能か。<価値的人権原理>と<ルール的人権原理>の異なる二つの人権概念を措定し、日本の多元的社会への指針を示す。
Ⅰ人権概念の原理的考察
現代人権論への問いかけ
人権概念の考察
価値的人権原理とルール的人権原理
Ⅱマイノリティの権利論
リベラリズムと自由の概念
キムリッカの多文化的市民権
開かれた共生社会をもとめて
あとがき
索引
内容説明
マイノリティの文化的特殊性を認めることと、普遍的人権概念に基づく社会統合とは、いかにして共存可能か。〈価値的人権原理〉と〈ルール的人権原理〉の異なる二つの人権概念を措定し、キムリッカの多文化的市民権論を手がかりに、闘争に充ちた現代世界の最も重要かつ緊急の課題を探求する。
目次
問題の所在
人権概念の原理的考察(現代人権論への問いかけ;人権概念の考察;価値的人権原理とルール的人権原理)
マイノリティの権利論(リベラリズムと自由の概念;キムリッカの多文化的市民権;開かれた共生社会をもとめて)
著者等紹介
金泰明[キムテミョン]
1952年大阪市に生まれる。大阪市立大学商学部卒業。在日韓国人政治犯を救援する家族・僑胞の会事務局長(1976~1990)、在日韓国民主人権協議会共同代表(1990~1995)を経た後、明治学院大学大学院で近代哲学と現象学を学ぶ。国際学博士。英国エセックス大学大学院人権理論実践コースで哲学・倫理学・政治学を学び、M.A.を取得。現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員教授
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