内容説明
本書は、高温超伝導体研究における若い日本人研究者の奮闘ぶりを記録した貴重な科学史であると同時に、大学院生、ポスドク研究者、若手教員ら、現在の“若きサムライたち”にエールをおくる激励の書である。
目次
第1章 高温超伝導体
第2章 座談会「高温超伝導のメカニズムを探る」
第3章 若きサムライたちの戦い(高温超伝導体の研究をしていた大学院時代;高温超伝導体YBa2Cu3O7-δ発見記;若きサムライたちを追いかけて;振り返って見えてくること;高温超伝導・分子科学研究所での思い出;高温超伝導体にフェルミ面は存在するか?;研究の魔物;銅酸化物超伝導μSR実験のことはじめ;Y‐Ba‐Cu‐酸化物超伝導体の発見―理論家はTcを上げるのに有用か;光電子分光でみえてきたもの;銅酸化物超伝導体からルテニウム酸化物超伝導体へ;目指せ,ぬる燗超伝導!;遅れてきた若い物性理論研究者が見た高温超伝導研究騒動記)
第4章 高温超伝導研究の足跡と今後の展望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くらーく
1
ここで取り上げられている方々よりちょっと前世代なので、こんな面白い現象を実感できなかったなあ。大学院にいた時に、別研究室の態度のでかい助教授が、超電導研究をしていて、よく批判されたなあ。無駄な実験だとかページが厚いだけで意味が無い論文だとか。。。けちょんけちょんだったな。その当時の超電導って数度Kだったけど、その0.何度Kの違いが重要だったのに。。。今では、高圧だけど常温(0度C)以上だものねえ。凄いダイナミックな分野なんだねえ。 いや、本書の内容とは異なるけど、その当時の助教は嫌な奴でした。2020/11/21