刃物あれこれ―金属学からみた切れ味の秘密

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  • サイズ A5判/ページ数 224p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784901496711
  • NDC分類 581.7
  • Cコード C3057

内容説明

刃物一筋220年、お江戸日本橋木屋の八代目が綴る刃物の話。豊富な話題と光学・電子顕微鏡を駆使した多数の画像で切れ味の秘密に迫る。

目次

良く切れるステンレス鋼を求めて
ステンレス鋼の三系統
ステンレス鋼刃物の諸問題
和包丁の基礎的知識
本焼と鍛地肌包丁
ケブラーに挑戦する粉末ハイス鋼裁ち鋏
究極の包丁も粉末鋼か
散髪鋏
わが国に根付かなかった剪定鋏
刀匠の家系から出た刃物名人
爪切りのいろいろ
2種類の国産爪切り
新鋼材を使った試作包丁の実力
ナチュラル・ステンレス・ダマスク包丁との出会い

著者等紹介

加藤俊男[カトウトシオ]
1949年早稲田大学理工学部応用金属科卒。同年創業1792年(寛政4年)の(株)木屋に入社、常務、専務、副社長を歴任。1992年(株)木屋代表取締役社長。2009年同取締役会長。2002~2004年東京金物卸商協同組合理事長。1993年から東京神田宗教法人金山神社代表役員をつとめる

朝倉健太郎[アサクラケンタロウ]
現在、東京大学大学院工学系研究科マテリアル専攻、工学博士。専門、電子顕微鏡による各種構造材料および機能材料の構造解析、超々臨界圧発電プラント用耐熱鋼の研究開発(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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六点

107
東京日本橋の老舗金物商社の名誉会長と東大教授による、柔らかげに見えて、鋼の如きの金属工学書である。元は自社のカタログの新製品報+会長の良い話のハズが、学徒としての血が騒ぎ、光学顕微鏡やビッカース硬度計、本多式硬度計、ついには電子顕微鏡による組織観察に至る。試料は包丁や鋏と言う量産刃物から、ついには千代鶴是秀の切出小刀(文化財級の逸品!)すら観察の対象になっている。流石に電顕での観察までには至っていないが。千代鶴是秀は全く玉鋼信仰から脱していたのだなあ、と、言う逸話に感慨を覚えた。2022/09/25

ソウ

3
予想外にかたい内容、顕微鏡で刃物を観察した写真がいっぱい。ステンレス鋼は常に薄い被膜を形成し錆びない。クロム13%以上。常温でフェライト、高温でオーステナイト、オーステナイトを急冷すると硬いマルテンサイトに。はさみ、爪切り等。2014/02/20

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