内容説明
本書は真空と薄膜の研究に長年携わってきた著者が、過去を振り返り、面白かったこと、疑問に思ったことなどを率直に、歯に衣を着せぬ調子で記述した随筆である。この分野での定説の信ぴょう性、研究者の思い込みによる誤謬、陥りやすい落とし穴などにも触れて、研究者のあるべき姿に一石を投じている。専門にこだわらない気軽な読みものである。
目次
まずは弁解
真空の規格
真空の質
空間の圧力?ボイル・シャルルの法則考
真空礼賛+ついでに苦言
薄膜蠱惑 神様と悪魔の狭間
手始めに電気抵抗
悪魔的魅力 島状薄膜の電気抵抗
始末に負えない面白いやつ
固体の固の字〔ほか〕
著者等紹介
金原粲[キンバラアキラ]
1933年静岡市に生まれる。1956年東京大学理学部物理学科卒業。1962年東京大学大学院数物系研究科修了、工学博士。東京大学工学部物理工学科助手、講師、助教授を経て1985年同教授。1964年~1965年米国ケース工科大学物理学科研究員。1985年~1994年文部省高エネルギー物理学研究所教授併任。1994年東京大学定年退官東京大学名誉教授。1994年~2004年金沢工業大学教授。2004年東京大学先端科学技術研究センター研究員。2007年東京大学生産技術研究所研究員。現在、同シニア協力員、元応用物理学会会長、元日本学術会議会員。専門は応用物理学、薄膜物性、スパッタリング現象など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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