内容説明
鉄鋼材料は熱処理によって種々の特徴を発揮させることができる。鋳鉄でも黒鉛を除けば基地組織は鉄鋼材料と同じであり、熱処理によって力学的性質が改善される。しかし、鋳鉄の熱処理では黒鉛の挙動を無視することができない。本書は鋳鉄の熱処理について書かれたはじめての解説書であり、熱処理に携わっている人、強度の問題に関わっている人、あるいは、大学でこれらの問題を学んでいる学生にとって、鋳鉄の熱処理を基本的に理解できる入門書でもある。
目次
第1章 序論
第2章 鋳鉄の平衡状態図と変態曲線
第3章 黒鉛化と黒鉛の成長
第4章 鋳鉄の各種熱処理
第5章 鋳放し材の力学的性質
第6章 焼なまし、焼ならし材の力学的性質
第7章 焼入れ・焼もどし材の力学的性質
第8章 オーステンパ材の力学的性質
第9章 力学的性質の改善
著者等紹介
山田銑一[ヤマダセンイチ]
1936年名古屋市に生まれる。1959年名古屋工業大学金属工学科卒業。1959年株式会社豊田自動織機製作所入社。1968年株式会社豊田中央研究所勤務。1993年関東学院大学工学部教授。工学博士
塚原茂男[ツカハラシゲオ]
1952年横須賀市に生まれる。1976年横浜国立大学金属工学科卒業。1976年株式会社電業社機械製作所入社。1976年早稲田大学鋳物研究所委託研究員。1977年株式会社電業社機械製作所勤務。1992年関東学院大学工学部技師。博士(工学)
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