内容説明
トマス・アクィナスにの厳密さとルネ・デカルトの明晰さのはざまに生まれ落ちたジョルダーノ・ブルーノは、はたして近代科学の先駆か、それとも古代呪術の末裔か。ブルーノが開いた“近代”を生の多様性の発見として再評価し、たえず変化し続ける動的関係に充ち満ちた“無限宇宙”の哲学を読み解く。ジェイムズ・ジョイスの二篇のエッセイ「ブルーノ哲学」「ルネサンスの世界文学的影響」の新訳を附す。
目次
序章 ジョイス―憐れみの感覚
第1章 ディオ・デ・ラ・テッラ―人間と動物
第2章 セラピス―感情と時間
第3章 コヘレト―無知と力
第4章 ペルセウス―善悪と共生
第5章 ヘレネ―芸術と創造
第6章 アクタイオン―生死と流転
終章 ブルーノ―生の多様性
著者等紹介
岡本源太[オカモトゲンタ]
1981年生まれ。専門は哲学、美術史、思想文化論。現在は関西大学、京都造形芸術大学非常勤講師。京都大学博士(人間・環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。