パリ日記

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  • サイズ B6判/ページ数 461p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784901477840
  • NDC分類 945
  • Cコード C0098

内容説明

ドイツ占領下のパリに国防軍将校として配属されていた20世紀ドイツを代表する作家・思想家ユンガーが、パリの作家・芸術家たちとの交流、祖国の破滅的な運命に対する省察、ヒトラー暗殺計画グループへの関与など、透徹した思索と行動を記した日記文学の白眉。

目次

第1部 一九四一年二月十八日~一九四二年十月二十三日
第2部 一九四三年二月十九日~一九四四年八月十三日

著者等紹介

ユンガー,エルンスト[ユンガー,エルンスト][J¨unger,Ernst]
ドイツの作家。1895年ハイデルベルクに生まれ、1998年リートリンゲンに没す。第一次大戦に少尉として従軍、七度負傷するも生還し受勲。戦後その経験をもとにした作品群を発表し、英雄的リアリズムの旗手と見なされた。その後、民族革命運動に参画、『戦争と戦士』(1930)や『労働者』(1932)などの著書で「第三帝国の案内人」とも言われ、ナチスの主導するアカデミーへ招聘されながらもこれを断る。ナチスとは距離をとり続けたものの、ゲシュタポの家宅捜査を受けたことなどが契機となり、1939年に国防軍へ復帰

山本尤[ヤマモトユウ]
1930年生まれ。専攻:ドイツ現代文学、思想史。京都府立医科大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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いやしの本棚

9
2017年10月に読み始めたユンガーの日記を、やっと読み終えた。この本を落手した時、自分を取り巻いていた状況をよく憶えている。読み通すことができて良かった。ユンガーのように速くたくさんは読めないけれど、自分にも、ゆっくりこつこつ、読み続けることはできる。前半は、占領下の記録だというのに優雅な…と思っていたが、後半になると空襲が激化する中、合間に頻繁にさしはさまれる読書や植物観察、昆虫採集などの記述が、かえって戦時下の日常を生々しく感じさせてくれたことだった。2019/02/24

叛逆のくりぃむ

6
 國防軍将校として再任官を果たしたユンガーが、赴任したパリでの日々を綴つた日記。『勞働者』に見られる物騷な表現と比較すれば、『パリ日記』は散文としての詩的美感に滿ち滿ちてゐる。ユンガーの日記文學が高く評價されるのも頷ける。日記の文中には樣々な知識人が登場するが、ユンガーとピカソが邂逅を果たしたことが興味深い。2014/04/01

misui

6
ここ数ヶ月、外出した際には常に持ち歩いて読み進めていった。一読するだけの本や所持するための本と、本にはそれぞれに関わり方があるが、おそらく本書はともに歩んでいく本になる。しばらく休息を挿んで再読したい。2013/05/29

毒モナカジャンボ

2
占領地パリでセリーヌやコクトーなどの名だたる文化人と交流し、古書店で本を買い、昆虫を採取し、当地の人々と語り合う。本当に戦争中なのかと思うが、次第に戦況が悪化し始めると爆撃が目立ち、バカバカ人が死に始める(ここでユンガーのあの抑制された筆致が伺える)。『労働者』の頃に比べると本当に丸くなった。自然科学と近代精神と占星術が合体した異形の将校は、ヒトラーを密かに批判、その背後に「宇宙全体を敵に回す者」の星を見出し、『平和』を書き(ロンメルにも読まれているのは知らなかった)、静かにパリを去っていく。宿命の人。2020/06/07

misui

2
再読。2015/04/27

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