内容説明
国家や民族から脱する“越境”の夢は、グローバル化の中で悪夢へと変わるのか。演劇的なるものの可能性と限界を考察し、ナショナリズムの内なる特異点に迫る。
目次
高嶺格インタヴュー―木村さんみたいな体だったらどんな人生なんだろうと、それを知らない自分が許せないから、憑依したくなるんです
ヨーロッパは西洋か?
神の裁きからの演劇の“誕生”―『バルコン』から『オルダリ』へ
音楽とは誰のものか
共同討議 “ナショナルなもの”をめぐる現代演劇の臨界点
マリーナ・アブラモヴィッチインタヴュー―今はなき故国ユーゴスラヴィアと親友スーザン・ソンタグを想う
クロアチアの国民演劇と抵抗する身体
スレイマン・アルバッサームインタヴュー―アラブ知識人の使命―『アル・ハムレット・サミット』をめぐって
レバノンにおける舞台芸術の“起源”と“現在”
ギリシア・ローマ演劇は愛国的であったか
最後の宮廷道化師?―アヴィニョン・フェスティヴァルと文化国家フランス
著者等紹介
太田省吾[オオタショウゴ]
1939年生まれ。劇作家・演出家。京都造形芸術大学教授
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