内容説明
耳にはかつて夜が訪れたことがない。聴覚イメージにはそれが変形されるための夜が用意されておらず、鼓膜にはそれを閉ざすための瞼もない。気鋭の音楽批評家/ミュージシャンによる音楽の新たな修辞学。第一批評集。
目次
1(二重化された死の空間について)
2 ESPRESSO YEARS 1996‐2002(録音機器の前の、二つの椅子;vs.Techno;大友良英インタヴュー1998―引用の終わり、音そのもの;音楽における抽象と具象1;『複製技術時代における芸術』へのノート;歌詞講義2「町田町蔵、イスラエル」;歌詞講義4「Numbergirl、Sappukei」;パッケージングの前、デジタル化の後)
3 21世紀の即興演奏(Improve New Waves;ジョン・ケージは関係ない;秋山徹次の音楽「好きよ!キャプテン―The Captain Akiyama Festival」ライヴ・レポート;Sachiko M「I’m Here」)
4 シート・ミュージックの現在形(大友良英インタヴュー;杉本拓インタヴュー;角田俊也インタヴュー)
5(「現実、―ぼくの唇が火傷しないのがむしろ不思議というべきだろうか。」―ミュジーク・コンクレートとシュルレアリスム;ホロコーストを録音するために/耳のために夜を用意する)
著者等紹介
大谷能生[オオタニヨシオ]
1972年生まれ。批評家、音楽家。1996年‐2002年まで音楽批評誌『エスプレッソ』を編集・執筆。さまざまな雑誌、ウェブへの執筆・寄稿を行ない日本のインディペンデントな音楽シーンに深く関わる。2004年9月、菊地成孔との共著『憂鬱と官能を教えた学校〈バークリー・メソッド〉によって俯瞰される20世紀商業音楽史』(河出書房新社)を上梓。2004、2005年、同氏と共に東京大学教養学部にて講義を担当。音楽家としては、sim、masなど多くのグループに参加。2006年12月にはソロ・アルバム『「河岸忘日抄」より』をHeadzからリリース。その他さまざまなセッションで演奏を行なう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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