著者等紹介
宮沢賢治[ミヤザワケンジ]
1896年(明治29年)岩手県花巻生まれ。詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版する
佐藤国男[サトウクニオ]
1952年北海道せたな町生まれ。版画家。北檜山高校卒業後、東洋大学仏教学科で学ぶ。大工をしながら、宮沢賢治を題材として版画を彫り続けてきたが、1997年大工を廃業し版画家として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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扉のこちら側
66
2016年1019冊め。いつ読んでも気になるのはクリーム。絶対これお肌にいいでしょ。いや脂ぎるかもしれないけれど。こちらの本は割と色調が明るいのでおどろおどろしい雰囲気はない。2016/12/01
NAO
61
宮沢賢治誕生日読書。何冊も絵本が出ているが、この版画の雰囲気が好きで。じっくりとその場の状況を考えようとしなかったり、互いに相手の言うことを鵜呑みにしていると大変なことになってしまうという警句のような話。自分たちが置かれている状況を初めて理解しておろおろする人間たちには愚かなおかしさがあるが、ドアの向こうから怖がっている人間を何とか来させようと甘い言葉で誘ったり、愚痴ったりしてあたふたしているヤマネコの手下たちがなんともかわいい。彼ら、やっぱりあとで叱られたんだろうか。2017/08/27
けいこ
32
恥ずかしながらこの名作を読むのは初めて。なんなら宮沢賢治を読むのも初めてな気がする。題名はもちろん知っているこの名作、まさかこんなお話だったとは本気でビックリしました。ところで、手にしたのは版画絵本。版画の味わいのある線とそこに落とされた色で、今にも動き出しそうな絵。とても素敵な1冊でした。同じ絵本でも絵によって違った趣きがあるので、別の『注文の多い料理店』も手にしてみたいと思いました。2025/02/09
ヒラP@ehon.gohon
21
宮沢賢治の童話を描いている作家は多いのですが、それぞれにこだわりのある描き方をしています。 そして、同じ原作でありながら、印象がそれぞれに異なる面白さがあります。 この本はスズキコージさんの本と比較する意味で読んでみました。 佐藤国男さんの版画絵は、とても味わいと遊びがあります。 登場する二人の男の表情が、注文の毎に変わっているのが興味深いです。 山猫の子分たちの側からみた光景も、味わいがあります。 迫力というよりも、二人の男の困ったさまを楽しめる絵本でした。2022/02/07
らん
20
山猫軒の屋根の猫顔とその周りにだけ漂う怪しげで幻想的な雰囲気が良い。鏡や所々猫があしらわれたお部屋。そして二人の兵隊がまるで少年のような顔!(個人的に名探偵コナンの光彦をイケイケにしたのと、コナンになりそこなって陽気でかなりふくよかにした感じに見える←あくまでも雰囲気。主観です。)2人の表情の変化も最後まで見応えあり。コック姿の猫、タキシード姿でオシャレなテーブルでワインを嗜む親分猫の絵がオシャレ!でもいかにも楽しみに待ち構えている感じが生々しいかも。絵で怖さが変わったり受ける印象も少し変わるのが面白い。2023/10/28
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