寺子屋新書<br> ディスコミュニケーションを生きる

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寺子屋新書
ディスコミュニケーションを生きる

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  • サイズ 新書判/ページ数 173p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784901330510
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0236

出版社内容情報

コミュニケーションで人生を満たすことに躍起になっていないだろうか。国際関係でも日本の社会でも、夫婦間や親子間でも、あるいは自分自身のなかでさえ、コミュニケーションはうまくいっていない。
人間と人間が向かいあうところ、かならずすれ違いや疎外、ディスコミュニケーションが生じる。いま日常を生きるとは、コミュニケーションを当然のものとするのではなく、ディスコミュニケーションの海を航海すること、ディスコミュニケーションを抱えながら他者へ自己へとまなざしを向けることのなのだ。

第1章 街のディスコミュニケーション
第2章 学校のディスコミュニケーション
Intermission
第3章 自分とのディスコミュニケーション──小松川事件
第4章 映画に見るディスコミュニケーション
終章 ディスコミュニケーションにこそ明日がある

 人生の大半はコミュニケーションの成り立たない状態、違和感の連続、ディスコミュニケーションの海を航海することであって、わたしたちはディスコミュニケーションから意識的な人生をはじめる。それを腹に抱えて生きるならば(「腹に抱えて」は亡きカウンセラー、加藤ハルエ氏の言葉)、そこには生きるリアルな感覚が生まれ、だからディスコミュニケーションには明日がある。
 崩壊した家庭で育ったわたしにとって、ディスコミュニケーションはハナっから生きる空気のようなものだった。これはしかし、けっして打ち解けられるものではないし、慣れ親しむわけにもいかず、わたしはいつもディスコミュニケーションの海を泳ぎ、かつ戦ってきた。

コミュニケーションを当然とする集団は人間不在である。人間と人間が向かい合うところ、必ずすれ違いや疎外、ディスコミュニケーションが生じる。いま日常を生きるとは、ディスコミュニケーションの海を航海することだ。

内容説明

コミュニケーションで人生を満たすことに躍起になっていないだろうか。国際関係でも日本の社会のなかでも、夫婦間や親子間でも、あるいは自分自身のなかでさえ、コミュニケーションはうまくいっていない。人間と人間が向かいあうところ、かならずすれ違いや葛藤や疎外、ディスコミュニケーションが生じる。いま日常を生きるとは、コミュニケーションを当然のものとするのではなく、ディスコミュニケーションの海を航海すること、ディスコミュニケーションを抱えながら他者へ自己へとまなざしを向けることなのだ。

目次

第1章 街のディスコミュニケーション(自動改札;高校生たち;食堂のコーヒー)
第2章 学校のディスコミュニケーション(教育音痴の教育改革;教育的ディスコミュニケーション・ショック;障害児の就学指導)
第3章 自分とのディスコミュニケーション―小松川事件(理由なき犯罪;自分がわからない;「アウトサイダー」と李珍宇)
第4章 映画に見るディスコミュニケーション(「情事」;「赤いテント」と「ひかりごけ」)
終章 ディスコミュニケーションにこそ明日がある

著者等紹介

池田太郎[イケダタロウ]
1940年生まれ。東京学芸大学教育心理科卒。東京都公立小学校教員(知的障害、情緒障害学級)として勤める傍ら、脚本を書く。日本シナリオ作家協会シナリオコンクール入選。城戸賞準入選。日本シナリオ作家協会員。映画では「ひかりごけ」(熊井啓監督/共同脚本)、「おにぎり」(斎藤耕一監督/共同脚本)、テレビでは「鬼平犯科帳シリーズ」など数多くの作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

anenyan

1
冒頭では、所謂モンスタークレーマーの如き作者の猛烈な文句付けに辟易させられた。頭の固い頑固じじいのナルシスティックな本を買ってしまったのかと後悔しながら、読むと、その問題の根源にはコミュニケーションの断絶があるという。いくらでもあるコミュニケーション断絶の本とは異なるのは、人間の内部で、自分自身との断絶が起きているのではないか、という視点である。自分でしたことの動機が分からない。周りが責めるままに、鵜呑みにしてしまう。誰もが赤の他人と繋がれる近年ネット社会で、自己の内部の孤立は、ありふれた問題だ。2019/05/01

る-さん

0
「なんてクレーマーだ!」というのが読み始めてからしばらくの間の正直な感想だった。しかし、読み進めるうちに自分がいかにディスコミュニケーションの世界に入り浸っているかが逆に露呈されたかのような気分になった。後半は事件や映画を例にディスコミュニケーションを追うが、個人的にはどこかしっくりと来ないもどかしさが残る。(このもどかしさは何だろう?)「内部の人間」とのディスコミュニケーションは現代人個々にとっての課題なのかもしれない…2011/07/12

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