出版社内容情報
改訂がなされるたびに、学習指導要領における「基礎・基本」が揺らぐ。本当に子どもたちに教えるべき「基礎・基本」とは何なのか。
本書では、これまでの研究・実践の成果を踏まえ、これが「基礎・基本だ」というものを教科別に一覧表で提示。それぞれの詳しい実践的方法を紹介し、さらに「基礎・基本」とは何か、学力をつけるということはどういうことかを分析した。学習学習指導要領が変わっても、けっして変える必要のない普遍的な内容を集約した、小学校教師必読の書。
1「基礎・基本」ってなんだろう
基礎・基本を問いつづけよう 柴田義松
学校での学びと「基礎・基本」を考える 岩田好宏
学習指導要領は「基礎・基本」をどう考えてきたか 角友清志
2 教科の「基礎・基本」 教育課程──わたしのプラン&実践
国語──ことばの力を育て 高める 朝比奈昭元
算数──数の世界のおもしろさがわかる 渡辺恵津子
理科──事実を見つめすじみち立てて考える 佐久間 徹
社会──身のまわりから視点を世界に広げる 佐々木勝男
3 子どもたちに学力を
学習能力を高めよう──「基礎・基本」の力を身につけさせるために 久保 齋
学習活動を成立させるための潜在的な力の育成を 根本正義
居場所と安心感のある学級づくり 庄子晶子
読書が子どもの学力をのばす 吉井淳一
「基礎・基本」に関する議論が教育現場に絶えないのは、現場人の健全な良識に基づくものといえよう。というのも、教える内容を真の基礎・基本にしぼりこむということは、教師にとって日々の実践的課題であり、授業で子どもたちを学習の内容に集中させるためには不可欠の作業であるからだ。(中略)
教科内容の「基礎・基本」はなにかを明確に師、教える内容をぎりぎりに精選することは、教材を少なくすることではかなららずしもない。むしろ、精選された内容について、子どもの認識発達の筋道に沿い、地域や学校の実態にも即してゆたかな教材が選択され、配列されてこそ、その内容が子どもたちに確実に習得されることになる。
このような授業が成立するための本質的かつ実践的な問いかけとして、教師はつねに、なにがその教科の基礎・基本であるかを問い、追究することが必要である。(柴田義松)
若い教師からベテラン教師まで、これだけは欠かせない授業づくりの基礎・基本をていねいに紹介!
目次
1 「基礎・基本」ってなんだろう(「基礎・基本」を問いつづけよう;学校での学びと「基礎・基本」を考える;学習指導要領は「基礎・基本」をどう考えてきたか)
2 教科の「基礎・基本」―教育課程 わたしのプラン&実践(国語―ことばの力を育て高める;算数―数の世界のおもしろさがわかる;理科―事実を見つめすじみち立てて考える;社会―身のまわりから視点を世界に広げる)
3 子どもたちに学力を(学習能力を高めよう―「基礎・基本」の力を身につけさせるために;学習活動を成立させるための潜在的な力の育成を;居場所と安心感のある学級づくり;読書が子どもの学力をのばす)