呪いの都市伝説 カシマさんを追う

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784901226851
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0095

出版社内容情報

三日以内の晩、話を聞いた人の元に現れる……呪いの都市伝説「カシマさん」を巡る3つの謎を暴け!
①手足のない少女、ケロイド状の女性、自殺したバレリーナ……なぜ、話によって「姿」が違うのか?
②「口裂け女」「トイレの花子さん」「足取り美奈子さん」……「カシマさん」という名のルーツは?
③古代…近世…戦後…平成……なぜ現在まで、話は生き続けるのか?

序 章 貞子と「彼女」
第一章 「都市伝説」との出会い
 「不気味な声」の正体/はじめての「足はどこ?」/インターネットに生きる/「現代奇談」開設 数々の証言
第二章 「カシマ包囲網」結成
 「青山葵」と「きもちの悪いもの」/25人のカシマさん/3つの謎/「Urban Legends」の閉鎖 /正体を追え!
第三章 「神の呪い」考
 鹿島様の噂/新情報「戦時流言」/軍神という仮面/「鹿島神宮」探訪/「1972」という年
第四章 「四肢欠損の呪い」考
「君は取り憑かれるよ」/「踏切事故伝説」の変遷/切断のイメージ/噂の混合
第五章 「兵士の呪い」考
 戦争の影/忘れ去られた男たち/「サクラ・サクラ」と鹿島様 /9分の1の存在
第六章 「女たちの呪い」考
 62人のカシマさん/口裂け女の本名/火傷型カシマさん/原爆少女と整形オバケ/「ロクなことにはならないぞ」/四谷怪談に見る伝染
第七章 「カシマさん撃退法」考
「問答型」とは何か?/「呪文型」とは何か?/逆さま怪談「僧文是」/話型の変容
第八章 カシマさんの眷属たち
「キジマさん」と関西/「カヤマさん」とリカちゃん人形/「足取り美奈子さん」の執着

アンソロジーである都市伝説集は巷で見かけることと思いますが、本書のように「カシマさん」という一つの伝説に絞って、さまざまな角度から都市伝説を検証した本は、本邦初の試みだと思います。今まで、都市伝説・怪談本に感じていた食い足りなさは、この一冊で解消されると思います。

内容説明

「カシマ包囲網」とは何か?私は膨大に集まった「かしまさんアンケート」を前に、圧倒された。この情報を受け取るだけで終わらせるわけにはいかない。『Urban Legends』の復活が望めない以上、誰かが…。

目次

貞子と「彼女」
「都市伝説」との出会い
「カシマ包囲網」結成
「神の呪い」考
「四肢欠損の呪い」考
「兵士の呪い」考
「女たちの呪い」考
「カシマさん撃退法」考
カシマさんの眷属たち
「北の呪い」考
「カシマさん誕生」考
さまよえる「カシマさん」
消えゆく町
カシマさん年表

著者等紹介

松山ひろし[マツヤマヒロシ]
1976年、東京都生まれ。都市伝説収集家。幼少期から怪談に興味を示し、高校時代より「都市伝説」の探索をライフワークとする。UMAやUFOなどの怪聞、古来の民話、伝説などの探求にも力を注ぐ。現在、都市伝説、怪奇な小話などを紹介したwebサイト『現代奇談』主宰。総アクセス194万人に達する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

3
カシマさんとは手足のない幽霊である。カシマさんは噂を聞いた人のもとに現れ、適切に対処しなければ手足を取ったり取り殺したりする。本書ではネットに寄せられた情報をもとに、1972年を基点にカシマさんの噂を様々な角度から検証していく。鹿島神宮、踏切事故、日本兵、眷属の噂、チェーンレターなどを経て噂から日本の暗部が浮かび上がってくる様は読ませる。メディアに紹介された噂が中継地点を介してさらに広まったという「巣別れ伝播説」も魅力的だし、メタ的な仕掛けで不安が伝染するのも面白い。四谷怪談とかもそうだよなぁ。2010/07/10

ao-king

1
掘り下げれば掘り下げるほど興味深い事実が現れてくるが、決してその実態は掴めない、まさに都市伝説といった研究書。昨今の都市伝説いう名のくだらない怪談、陰謀論の数々に辟易としていた身にはとても面白く読めた。2013/07/19

こばじゅん

1
『現代奇談』という、突然閉鎖したサイトの管理人さんの書籍です。今でも、アーカイブがネットを探せば見つかると思います。この本で書かれていない、かしまさんがまだまだ沢山掲載されており、今まで見た都市伝説系のサイトでは、抜群の情報量。てか、松山さん、今どこに・・・?

杉浦印字

0
万単位のRTが日常飛び交う現代から見るとのどかな集合知だが、それだけに手探りで辿る筆者の個人的な体験がルポにドラマを加えている。紆余曲折の末に起源仮説に届く様はスリリング。単純に都市伝説怪談集としても大量のバリエーションにロマンと不気味さがあってコワ面白い。2015/07/05

888

0
大変興味深く読んだ。第三章で鹿島神宮のタケミカヅチとタケミカヅチに国譲りで敗れた諏訪大社のタケミナカタが出てきた時、ずいぶん前に読んだ諸星大二郎著の『暗黒神話』の1シーンが思い出され、ついでに先月読んだ加門七海著の『呪の血脈』も思い出し、四肢欠損のあるカシマさんはタケミナカタに関係あり?とわくわくしたが、特にそれには言及していなかったし、タケミナカタが失くしたのは腕だけらしいので関係ないようだ。古事記にまで発展していたら面白かったのに、これに関してはちょっと残念だった。2013/07/19

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