人間はなぜ歌うのか?―人類の進化における「うた」の起源

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  • サイズ 46判/ページ数 337p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784901213592
  • NDC分類 767
  • Cコード C1073

内容説明

音楽と言語の起源を探る挑戦的仮説。

目次

「音楽の起源」をめぐる探究の広がり
第1部 世界に分布する歌のポリフォニー様式(モノフォニーとポリフォニー―世界の「歌う」様式の分布図;人類の「歌う」文化の歴史―初期人類の進化過程における合唱歌唱)
第2部 人間はなぜ歌うのか?(人類の歌唱の起源―「歌」と「戦争」;誰が最初の質問を発したのか?―人間の言語・知性の起源;人類はいつ分節した発話に転じたか?―歌うこと、話すこと、そして吃音)

著者等紹介

ジョルダーニア,ジョーゼフ[ジョルダーニア,ジョーゼフ] [Jordania,Joseph]
1954年にグルジア共和国に生まれる。1987年にトビリシ音楽院を卒業後、同音楽院大学院民族音楽学科の博士号を取得。トビリシで2002年に開催された「伝統的ポリフォニーに関する第一回国際シンポジウム」、およびユネスコと日本政府の助成を受けた「国際伝統ポリフォニー研究センター」の組織・設立にも携わり、現在所長を務めている。これらの功績と、2006年に出版された『誰が最初の質問を発したか?人類の合唱歌唱、知性、言語、発話の起源』によって、2009年に「小泉文夫音楽賞」を受賞

森田稔[モリタミノル]
1935年に満州国奉天市(現中国瀋陽市)に生まれる。東京外国語大学ロシア語科、東京藝術大学楽理科を卒業後、東京都立高校教諭、弘前大学講師、宮城教育大学助教授、教授などを経て、宮城教育大学名誉教授。旧ソヴィエト連邦諸民族の民俗音楽研究の基礎を築いたの長年の功績が認められ、2015年春の叙勲で瑞宝中綬章を受章する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びっぐすとん

16
図書館本。趣味どきっ!テキストを見て。出だしは声楽の専門的な話で難しかったが、「サバンナ最弱」のホモサピエンスが歌の力で並みいる強敵の中を生き抜き、やがて最強のハンターになっていくという仮説は面白かった。第九の合唱やゴスペルなどは確かに増幅されたパワーを感じる。アニメなら宇宙人だって歌の力で倒しちゃう。シュメールに音符があったというのも驚いた。定石破りの進化をしてきた人類が鋭い牙や爪、強い筋力に替わる武器にしたのが歌や音楽。人類にしか出来ないワザだよなあ。ホモハビリスの母親も子供に子守唄を歌ったのかな?2020/10/04

かやは

12
「なぜ歌うのか」という問いをもとに、人間の進化の過程について大胆な仮説が語られている一冊。まず歌があり、そして言葉が生まれた。歌は威嚇のために使われており、人間は警告行動をもって防衛する種であったのではないか、というのが著者の主張。あくまで仮説ではあるが、筋は通っているし納得できた。音楽が理屈なく我々の感情に訴えてくるわけは、太古からの本能的警告行動に基づいているのだとしたら面白い。2017/10/05

jjm

8
人間はなぜ歌うのか?という問いはもちろん扱われるが、人類史や人間がなぜ他の動物と違っているかを、比較的標準的ではない説を(敢えて?)採用して述べているように思う。「地上に住む動物種で歌う種は人間以外にいない」「(太古の祖先)歌うことで戦闘トランス状態に入った」は、なるほどと思った。2023/03/30

タイコウチ

5
世界各地に現存する民族的な歌の調査から、人間の「うた」の起源は、ポリフォニーからモノフォニーへという順番で発生し、それが言語の起源につながるという仮説を提唱している。言語の起源と歌の関係については、すでにミズンの「歌うネアンデルタール」や岡ノ谷氏(本書に解説を寄せている)の研究で、全体的なメロディからの分節化がことば(単語)を生み出したという魅力的な説があるが、本書ではその先まで進んだという感じはない。質問力が人間性の本質であるなど面白い論点はあるが、全体の構成が散漫で、学術的な実証性や説得力には欠ける。2017/08/30

おだまん

4
著者が出した結論の答えは最後に一言で書いてありますが、民俗学的手法も用いながら進化論を繰り広げていく大変面白い一冊でした。その時代時代の原人になったつもりで♪2017/08/04

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