モデル・ビヘイヴィア

モデル・ビヘイヴィア

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784901142175
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

ファッション業界でライターを務めるコナーは自らの才能に限界を感じ、失意の日々を送っていた。ある日、それに追い討ちを欠けるように、恋人のモデルが彼の元から姿を消す。鬱気味の姉や、高級クラブのストリッパー、親友の作家に救いを求めてみても、彼の不安は消え去らない。やがて、彼は自分が捨てられたことを知り、、絶望の縁に立たされる…。華やかな世界、夢と失望、挫折、複雑な男女関係―世界的大ベストセラー『ブライト・ライツ、ビッグシティ』を超えるマキナニー最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タカラ~ム

10
恋人に逃げられ男が未練たらしく彼女が戻ってきてくれないかと思い悩む物語。基本的にはそういう話だけど、すごくオシャレで洗練されたストーリーを読んだような気分になる。ただ、そう感じさせる部分を「オシャレ」「カッコイイ」と思うか、「ウザい」「キモイ」と思うかは、世代によって分かれるのではないだろうか。なにしろ20年前の作品だ。街の風景も風俗も、ライフスタイルも今とは全然違っている。時代を映すタイプの小説は、時代とともに色あせてしまう。本書を読んで「オシャレ」と感じるのは、実際のその時代を知っているからだろう。2018/12/31

duzzmundo

8
マキナニーの書く主人公はいつもそんなに感情移入できないのですが(まあまあダメなやつなので)、でもまた最後までさらっと読んでしまいました。ファッション・映画界に属しているライターの主人公とモデルの彼女。彼女に振られそうな主人公の後悔と言い訳と未練と再生の物語といった感じです。携帯すらない30年も前の作品でしたが、台詞含めて読んでて古いとはまったく感じませんでした。なんだかんだとマキナニー好きなのかも。2024/06/19

azimuth

7
コナーは華やかな世界に身を置くには脆くて感傷的で知的すぎて、その性質(「市場価値のない長所」)が他者との交流の障壁になっており、周囲に対して疎外感をおぼえている。一方、自分の周囲の知識人への帰属意識も感じていない。きらびやかで無関心で軽薄な世界や人たちによって病んでしまう彼らに比べると、コナーは知性に欠け世間ずれして汚れている。どちらの集団にも完全に含まれてはおらず、また完全に切り離されてもいない、宙ぶらりんな状態の演出がうまい。すごく好きだ。自分の現状に合致している気がして、感情移入してしまった。2012/06/13

明石です

6
私的激推し作家ジェイマキナニーの翻訳作品としては最新(1999年)のもの。都会的にソフィスティケートされた小気味の良い大人の青春小説、という(初期の村上春樹作品に付けられていたような)愛称がよく似合う小説。誰もが羨む美人モデルと付き合うが上手くいかず、彼女の身勝手な旅立ちに心を痛め苦しむという、デビュー作のリテイクともいえる物語。人称の転換が目まぐるしい独特な文体で、とりわけ素晴らしいのは比喩のセンス。精度の高さは議論の余地アリだと思うけど、個人的な好みで言えばレイモンドチャンドラーに匹敵するくらい好き。2022/02/16

なかりょう

2
実家の本棚から持ってきて15年振りに再読。ポップでテンポ良く読める感じは以前のままでした。外から家に電話して留守電を聞くシーンには懐かしさも。2022/05/19

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