内容説明
昭和20年の空襲で、伊予鉄の電車は大半が燃えてしまった。助かったのは明治生まれの蒸気機関車、坊っちゃん列車。戦後復興期の市民の足にと再び引っ張り出されたのはいいが、老朽化している上に粗悪な石炭で燃えが悪いこともあり、しばしばお客さんに後押してもらう始末。きかん気の強い少年機関助手、健ちゃんもいろいろな事件を巻き起こしながら、古き良き時代を愛すべき坊っちゃん列車とともに突っ走る。
目次
弟子入り
おやまの干物
日本酒
通票
焼き芋
赤犬
流産
五右衛門風呂
チャンバラ
機関方〔ほか〕
著者等紹介
西井健[ニシイケン]
昭和5年5月30日、松山市生まれ。昭和20年11月3日伊予鉄道株式会社入社。工務課機関車係。試用機関清掃手。昭和21年1月21日雇機関清掃手。昭和22年1月21日機関助士。昭和23年7月1日工務課より独立し、乗務一課となる。昭和28年5月1日自動車課松山営業所に転勤。バス車掌。昭和34年2月10日バス運転士。昭和46年3月16日乗務監督。昭和51年3月16日第二乗務所助役。昭和52年12月1日輸送課勤務。昭和54年6月16日北条営業所所長。平成元年4月1日業務課勤務。平成元年10月30日定年扱いにて退社。労働組合、役職関係―昭和30年~昭和52年職場委員、執行委員。自動車対策部長、自動車支部長
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