出版社内容情報
昭和前期の一級の国際雑誌が遂に完全復刻となる！
「セルパン」昭和六年五月創刊された月刊誌第一二三号から「新文化」と改題。昭和十九年三月発行所第一書房の廃業とともに廃刊。
刊行当初は、翻訳文芸・詩・小説・美術等の小冊子でスタートしたが、昭和七年に入ると時事評論・海外事情を加えページも増え総合雑誌の形態となった。それにつれて執筆者も多岐にわたっていった。昭和九年十月から大幅な増ページを行い政治・経済・教育面が増え「軍縮特輯号」「義務教育問題臨時増刊号」「海外情報特輯号」などを組んでいる。昭和十四年八月号ではヒットラーの「我が闘争」の訳で全冊の三分のニを埋めた。このころから文学色は薄らぎ欧米列強の動向を伝えている。昭和十六年四月から「新文化」と改題して、戦争突入とともに東亜新秩序の建設と編輯後記にある様に局限された記事となり、昭和十九年三月出版社廃業・廃刊となった昭和前期の貴重な雑誌である。
戦争に至る過程を読み解くために不可欠な一次原資料といえる。
