内容説明
すべての本好き人間必携の、「本の虫」の生態と病理に関する研究奇書がついに登場。
目次
第1部 本の虫とは何か(本の虫の発見;本の虫の概要;駆除・撲滅の歴史;本の虫の変態・擬態・天敵;絶滅危惧種としての本の虫)
第2部 読み虫類(読み虫の生態;活字虫症候群;読み癖症候群;読書環境依存症;書籍購入症候群;文学物品フェティシズム)
第3部 書き虫類(書き虫の生態;書き虫感染者の症例;小説書き虫)
第4部 本の虫の飼育
著者等紹介
ヤング,スティーヴン[ヤング,スティーヴン][Young,Steven]
1949年生まれ。幼年期から昆虫に親しみ、図鑑を読みあさるうちに書籍の面白さを知って、青年期までに大量の本を読む。「本の虫」研究のフィールドワークのために、アメリカの荒野を好んで旅している。某作家のペンネームらしいが、諸事情があって明かせない
薄井ゆうじ[ウスイユウジ]
1949年、茨城県生まれ。イラストレーター、広告プロダクション経営を経て、作家に。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞受賞。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川英治文学新人賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
89
くだらないことを、真面目に書いた、くだらない本。自分も隙あらば活字を求める「本の虫」なので、そのくだらなさがまた面白い。ちなみに読書会を開くような本の虫は、「仲間読み虫」と分類されるようで、極めて異例な部類とのこと。2015/08/10
めがねまる
54
言葉の綾ではない文字通りの「本の虫」の生態と種類をユーモアたっぷりに綴った本。面白くってすいすい読めちゃう。長持ちさせようとしてじっくり読んだら、文字と文字の陰にホンノムシを見たような気がした。私は読み虫、図書館虫、長編読み虫だなぁ。あと古書本買い。お茶目な本好きさんにお勧めしたい一冊。2016/09/14
浅葱@
30
「本の虫について、その生態と感染経路、症状。飼育方法」について、可笑しくて笑いながら頷き、共感すること、ひとしきり。いかに自分が複数の本の虫に感染していることか!症状がかなり当てハマり笑える。青木真理子現象に至っては、リアルタイムで知っていたし(笑)真面目面白本でした。2013/07/04
まる
29
うん、面白かった。読メにいる人たちは確実に寄生してますね、本の虫(笑)私は活字虫だなあ。あいだあいだに挟まれる本の虫たちのイラストが憎めない可愛さで、紹介文も面白い。また、訳注にある訳者の所感のような部分にも共感しました。2015/03/02
たま
26
とても真面目に本の虫について論じているかなり愉快な本です。読書メーターをしている方のほとんどがかかっているだろう書籍病が、あんな可愛らしい本の虫の仕業だったとは。本の虫が今読んでいる本の上にも、そして自分の脳内にもいると思うと嬉しくなります。これからも本の虫を飼うヒトとして、善玉虫と上手く付き合っていきたいと思うばかりです。2013/03/16