内容説明
彼女の世界には六種類の人物しかいない。無印。拒否。死亡。食事。宿。性。薄井ゆうじ書き下ろし作品。
著者等紹介
薄井ゆうじ[ウスイユウジ]
1949年、茨城県生まれ。イラストレーター、広告プロダクション経営を経て、作家に。1988年「残像少年」で第51回小説現代新人賞受賞。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川英治文学新人賞受賞
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感想・レビュー
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りちゃ
4
何とも、感想の難しい。誰もが病んでいるということなのだろか?病院(入院)に安らぎを求める女性。名簿を片手に順番に連絡をとっていく…この行動の意味がわからない。結論のでない作品。なんか、モヤモヤ。2015/08/14
ルナ
1
ちょっと後半バタバタしすぎてたが、前半はすごいよかった。人はいつも誰かになりたがっている。2020/01/14
ナンナル
0
救いがない。それはありのままの現実を映し出しているからか。人間は弱くどこか壊れている。壊れなければ生きていけないように。優しさに包まれて生きていたい。誰しもがそう思いながら、得られるものではない。華やかな世界にいても、落ちぶれていても、かわりはない。ただ、見つけることができたかできなかっただけ。社会はどうしてこんなにも生きづらいのだろうか。自分を剥奪した人間が、これから先どう生きるのか、それが見たい。2012/01/28
ばるさん
0
「気付いてほしい、でも、見つけてほしくないの……」暖かい居場所を求めるために詐病を繰り返す女の物語。「人はみんな、自分以外のものになりたがってる」蠱惑的な狂気に彩られた一冊。ラスト20ページの展開に戦慄。2011/12/17
もちお
0
これが噂のサイコパスってやつか・・・2020/05/19