聞こえくる過去―音響再生産の文化的起源

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  • サイズ A5判/ページ数 586p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784900997585
  • NDC分類 547.33
  • Cコード C1010

内容説明

電話、レコード、ラジオ…を生みだした音響再生産技術の分析を切り口に、音の歴史、音を聞く体制の起源と系譜を辿り、聴覚と聴取の歴史性を初めて明らかにする。近代性の歴史と哲学に新たな視点をもたらす人文学の金字塔。

目次

ハロー!
第1章 人の代わりに聞く機械
第2章 聴取の技法
第3章 聴覚型の技法とメディア
第4章 可塑的聴覚性―技術をメディアに
第5章 音響忠実性の社会的誕生
第6章 鳴り響く墓
結論 聞こえくる未来

著者等紹介

スターン,ジョナサン[スターン,ジョナサン] [Sterne,Jonathan]
1970年生まれ。マギル大学美術史・コミュニケーション研究学部教授。専門は音響研究、メディア理論、メディア史など。1999年にイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校コミュニケーション研究所で博士の学位を得た後、1999年から2004年までピッツバーグ大学で教鞭をとり、その後、カナダのマギル大学に移った。The Audible Past:Culutural Origins of Sound Reproductionで音響研究の第一人者としての地位を確立

中川克志[ナカガワカツシ]
1975年和歌山県生まれ。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授。京都大学大学院文学研究科美学美術史学科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。専門はサウンド・アート研究と音響文化論

金子智太郎[カネコトモタロウ]
1976年埼玉県生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科助教。東京藝術大学美術研究科芸術学専攻博士後期課程修了。博士(美術)。専門は美学、聴覚文化論

谷口文和[タニグチフミカズ]
1977年大阪府生まれ。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部音楽コース講師。東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程単位取得退学。音楽学の立場から、主に音楽における技術の受容について研究を行なう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gorgeanalogue

8
必ずしも読みやすい本ではなく、時間がかかった。でも非常に面白く、現在自分が考えようとしていることをさまざまな形で触発してくれた。オングとシェーファー批判、聴診器がもたらした医療における認識論の変化、ヘッドセットとブルジョワ、原音忠実性は音響的な諸関係の産物であること、録音と死体防腐処理技術、先住民族の「声」などなど。欲を言えば残響、スクラッチノイズ、ヒスノイズ、ハウリング、フィードバックなど(の存在論的な意味・美学)に言及してくれたらよかったとは思うが、近代批判が眼目である本書に望むのはお門違いか。2024/04/30

水紗枝荒葉

2
最近のポピュラー音楽研究者なら全員読んでる本。この本以後、メディア論系のカルスタでは「聴覚研究」「音の近代史」と呼ぶべき莫大な研究分野が開拓されている。それはそれで面白いけれど、それもうポピュラー音楽研究じゃなくね?とは思う。 本書の基本的な方針は、技術決定論(偶発的な発明が歴史を変える)に対するメタとしての科学社会技術論(特定の社会状況・言説状況から発明が生まれる)だ。例えば、イヤー・フォノトグラフという人の内耳を部品として使ったグロテスクな機械はどのようにして生まれたのか?2023/06/22

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