シャティーラの四時間

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シャティーラの四時間

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784900997295
  • NDC分類 956
  • Cコード C0097

内容説明

1982年9月、西ベイルートの難民キャンプで起きた凄惨なパレスチナ人虐殺。本書は、最初のヨーロッパ人として現場へ足を踏みいれたジャン・ジュネによる事件告発のルポルタージュであると同時に、パレスチナの戦士たちとの交わりを通して幻視された美と愛と死が屹立する豊穣な文学作品でもある。事件をめぐって証言するジュネへのインタヴュー、鵜飼哲の論考、68年パレスチナ国民憲章全訳、他資料併録。

目次

シャティーラの四時間(ジャン・ジュネ)
ジャン・ジュネとの対話(ジャン・ジュネ;リュディガー・ヴィッシェンバルト;ライラ・シャヒード・バラーダ)
“ユートピア”としてのパレスチナ―ジャン・ジュネとアラブ世界の革命(鵜飼哲)
生きているテクスト―表現・論争・出来事(鵜飼哲)

著者等紹介

ジュネ,ジャン[ジュネ,ジャン][Genet,Jean]
1910年12月19日、パリに生まれる。父は不詳。翌年、母によって児童養護施設救済院に遺棄される。幼少期から窃盗を繰り返し、29年、収監されていたメトレ矯正訓練所をを出るために18歳で兵役志願、中東、マグリブ方面に駐屯する。39年、軍隊を脱走、その後も微罪をくり返しながら、獄中で『死刑囚』『花のノートルダム』『薔薇の奇蹟』を書く。48年、終身禁固刑となるところを、コクトー、サルトルらの請願によって大統領特赦を得る。40年代は小説と詩、50年代後半から60年代にかけては主に戯曲と芸術論を発表。60年代終わりから逝去するまでは政治問題への関わりを深め、アメリカのブラックパンサーを支援し、パレスチナ・ゲリラと交わる。86年4月15日にパリで死去

鵜飼哲[ウカイサトシ]
1955年‐。フランス文学・思想

梅木達郎[ウメキタツロウ]
1957‐2005年。フランス現代文学・現代思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

72
表題作は1982年にイスラエル軍監視下で起きた虐殺直後のパレスチナ・キャンプのルポ。テクストは、1970年の祖国解放に立ち上がったばかりのパレスチナ共同体の思い出と「屠殺」と表現された酸鼻を極めるキャンプの光景で編み上げられ、希望に輝く戦士達とその10年後の「死に様も選べなかった」死者達に作者が捧げた愛のような祈りのような美に胸が打たれるよう。同時にジュネは凄惨な死体を通して殺戮者の「憎悪と喜悦」を語ることでイスラエルを鋭く弾劾してもいて、屈辱や反抗、その栄光を綴ってきた作者の面目躍如たる観がありました。2024/04/05

傘緑

45
「写真は二次元だ、テレビの画面もそうだ、どちらも端々まで歩み通すわけにはいかない…私が跨いでゆかねばならなかった死体はすべてパレスチナ人とレバノン人だった…私に…生き残った住民たちにとって、シャティーラとサブラの通行は馬跳びのようになってしまった」大文字の国際政治が目を背けた虐殺の場をその足で歩き、「反抗と美」を貫いた詩人の、瞬くようなルポ「別の死体を私は踏み越えた。そしてさらにもう一つ。埃のなか、二つの死体の間にとうとうあった、生命にあふれたもの、あれほどの殺戮のなかで無瑕だったもの…それは義足だった」2017/02/19

松本直哉

28
行間から死臭の漂うような。しかしひとりひとりの死者への限りない哀惜が感じ取れる。死体の山を踏み越えながら、惨劇の後の廃墟を描く文章は、不思議に澄んでいる。思えばアブラハムのときにボタンを掛け違えたのだ。彼が奴隷のハガルに生ませたイシュマエルは正妻サラの嫉妬ゆえに母とともに放逐されアラブ人の祖先となり、サラに生ませたイサクがユダヤ人の祖先となった。カインとアベルにしてもエサウとヤコブにしても、旧約聖書は骨肉の争いばかり。その争いが現代の、ともにアブラハムの子孫のはずのイスラエルとパレスチナのそれにまで続く。2021/05/15

かふ

26
ガザでイスラエルの空爆を受けるパレスチナの人々を想い、ジュネのこのテキストを再読した。ネットでもそうだが、TVや写真を通してレンズというフィルターが間に入るとそれはフィクションの世界としと認識してしまう。検閲が権力者ではなくとも、目を背けたくなる情景は、主体からカットされるものだ。あるいはその臭い。ジュネが難民キャンプで起きた凄惨なパレスチナ人虐殺事件の現場に飛び込んで行ったとき、すでにイスラエル軍は引き上げた後だったが、おびただしい死臭と蝿が群がる死体の山に出会った。2021/05/19

H2A

13
図書館本。パレスチナ人の難民キャンプ「シャティーラ」の虐殺事件。事件直後にキャンプ入りしたジュネはむごたらしい死体の山を目撃する。しかしそんな状況でも、フェダイーンたちは美しいとジュネは書く。それは彼が作家だから?安直すぎるだろうか。それに読後の居心地の悪さ。表題作のほかに、ウィーンでのインタビューや鵜飼哲の論文やパレスチナ国民憲章を収録。2017/09/13

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